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下り松の地蔵庵の中にあって厨子に納められ、庵の本尊として祀られている。凝灰岩製で基礎と幢身はあるが笠は失われている。土地の人々は「六地蔵さん」といっている。
基礎は六面六角、高さ27センチで台形をし、上面には外側近くで二重に輪郭をとっている。(幢身の高さは80センチである。)西教寺の石幢の基礎の手法によく似た手法である。
幢身の各面には、上部に蓮華座上に立つ地蔵を刻み、その下に妙法蓮華経を細字で陰刻してある。地蔵像の上半身のうしろには光背を造り出すためやや深彫りであるが、像そのものは線刻を強調した薄肉彫りである。
「応永八年(1401)四月九日施主□□」の銘がある。

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