5章 27〜39節

当時のユダヤの宗教的指導者たち、つまり民衆から 「先生」 と呼ばれるような人たちは、民衆よりも多く断食や祈祷をする習慣がありました。また、取税人や遊女などと交際するようなことはありませんでした。

そういう 「先生」たちは、イエスさまが自分たちと同じようにしないので、たびたびイエスさまを非難しました。イエスさまは取税人の宴会に喜んでメインゲストとなり、食べたり飲んだりしたのです。

前回、イエスさまは罪をゆるすために来られた、と書きましたが、それは裁判官のようにただすわって手をこまねいているのではなく、自分から罪人のところにやって来て、罪人を招いて悔い改めに導こうとしている、ということなのです。

イエスさまは、そのようにしてイエスさまに従う人となった者と、イエスさま自身との新しい関係を、花婿と婚礼の客にたとえました。

私も何度か招かれて結婚式の客となりましたが、そういうときは、心がうきうきとして、はれがましく、また喜ばしいものです。

そのように、ルカが記そうとする神さまと人間との新しい時代は、古い時代の習慣という袋にはおさまりきらない、新しいパワーのある関係をもつものなのです。

 

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