2章 8〜20節
天使にキリスト誕生を知らされた羊飼いたちは、「その出来事を見てこようではないか」(15節) と語りあい、キリストを捜しに行きました。16節を見ると、「幼子を捜しあてた」 とありますから、羊飼いたちがベツレヘムの町の中をあちこちと捜したことが想像できます。
彼らはどうやって救い主キリストを捜しあてたのでしょうか? 手がかりは、それを教えてくれた天使のことばしかありません。つまり、きょう、ダビデの町ベツレヘムに生まれ、布にくるまって飼い葉おけの中に寝かしてある幼子、ということです。
天使は、これがあなたがたに与えられたしるし(目じるし、象徴) であると告げました。そこで羊飼いたちは、このしるしにあてはまる赤ちゃんを捜し回って、ついにイエスさまを見出したわけです。
ところで、もしもこのしるしが、もっと別のものであったとしたらどうでしょうか。たとえば、「エルサレムの王の宮殿の奥の特別室のベッドで、絹の産着を着ている」 などというしるしだったとしたら、羊飼いたちは 「見に行こう」 などと思わなかったかも知れません。入れてもらえるはずがないのですから。
救い主イエスは、貧しいただの羊飼いでも近づくことのできる姿で、私たちのところに来て下さいました。
ですから私たちも、りっぱで豪華で見栄えの良いところではなく、貧しく、へり下って、みすぼらしいところにこそ、イエスさまを見出すものではないかと思います。