1章 57〜66節

ついにバプテスマのヨハネが誕生しました。 「多くの人々もその誕生を喜ぶであろう」(1:14) と天使が告げたように、近所の人々や親族が喜び、また不思議なできごとに恐れをいだき、ユダヤの山里の人々が心に留め、注目しました。

記者のルカは、このヨハネ誕生の記事のおわりに、「主のみ手が彼と共にあった」 と記します。

彼は、このヨハネの誕生の様子を目撃した人や、その話を伝え聞いた人々に取材するうちに、やはりこのヨハネという人は、神さまに選ばれた特別な人なのだ、という思いを強くしていったのでしょう。

それは、ただ男の子が生まれたということだけを喜び、世の中の習慣に従ってザカリヤと名付けようとした近所の人々や親族の人々、そして昨日も今日も明日もただ習慣的に生きているだけの人々には、とても思いも及ばない、計画や使命がこの男の子にはあるのだということ。

そして、待ち望んだ新しい時代が今から始まるのだという、胸のわくわくするような感動を、ルカは表現したかったのではないでしょうか。

 

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