1章 1〜7節

「むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に・・・」 とくれば、もう桃太郎のお話だとわかりますが、では “むかしむかし” とは、いつごろのことでしょうか? “おじいさんおばあさん” とは、だれのことでしょうか?

わかりませんよね? なぜなら、桃太郎のお話はつくり話で、歴史的事実ではないからです。

でも、ルカがテオピロに伝えようとしているイエスさまは、つくり話ではありません。

ルカの話は、バプテスマのヨハネの誕生の話から始まりますが、まず 「ユダヤの王ヘロデの世に」 と、時代を明記します。そして 「ザカリヤ」「エリサベツ」 と、名前もはっきり書きます。

なぜならこの話は、実際にあったこと、歴史的事実だからです。

ですから、これからルカが語ろうとしている、ヨハネやイエスの誕生にまつわる不思議なできごとも、全部本当にあったこと、ルカがきちんと調べて事実と確認したできごとなのです。

 

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