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 秀樹さん ・・・平成18年4月23日・・・

  2006年 春

 満開だった桜も散り、春休み中「ピーチク、パーチク」やかましく走り回っていた子供たちも、新学年を迎え毎日元気に家を飛び出していく。
そんな中、近頃の私には日課になっている事がある。それは新聞の釣果情報のチェックをする事である。
待ちに待った乗っ込みチヌのシーズンだからです!

 私がホームグランドにしている堂の浦は、毎年4月中旬から遅くてもゴールデンウィークまでには第一号チヌが釣れているので、毎朝 新聞を開いては「あ〜今日もサヨリか〜、今日はカレイか〜」と言う日々が続いていた。私が堂の浦に通いだしてから6年ぐらいになります。2年前から「ヨ〜シ!今年の一番チヌはオレが釣ったろ!」と意気込んで、中旬には釣行しておりましたが、今年はなかなか都合がつかず釣行できずにいたので
一番チヌは殆ど諦めていました。

 ところが 急に仕事の段取りが変わり、チャンス到来!「オッ、明日行けるんちゃうん?行っちゃうか〜!二年連続いただきや〜!」
去年は運良く一番チヌをゲットしていた為に少々厚かましい事を考えながら速攻で、いつもお世話になっている細川渡船の高橋船頭に予約を入れ、4月23日今シーズン初めての堂の浦へ釣行する事になりました。

4月23日 日曜日 
今日の天気予報は、明け方まで雨が残りそうだったので、ゆっくりめに家を出て6時30分に細川渡船の駐車場に到着しました。
すると、そこには予想外の光景がありました。なんと車が一台も止まってなかったのです。
「なんでやねん!今日は平日か?何曜日やったっけ〜?」と真剣に考えてしまいました。「おっかしいな〜」と思いながら待っていると高橋船頭がトボトボと、さえない顔で歩いてきました。

すると高橋船頭が「あ〜ガラガラじゃ〜」と苦笑いをしながら頭をポリポリ。今年は寒い日が長く雨も多かった為に
水温も例年に比べ低いらしく、常連のチヌ釣師たちも腰が重いようで、あまり訪れていないようだった。
「まぁ
チヌが釣れたら動きだすで〜」と言うと「頼むで!釣ってや〜!」とプレッシャーを掛けられたが、ここはいつもお世話になっている細川渡船の為にも、チヌの顔を拝んでやろうと思い、気合いをいれなおし道具を船に積み込んだ。

 午前 7時 出船!! 
私はいつも 場所は高橋船頭にお任せしているので「今日はどこかな〜?」と楽しみにしていると、5カセに乗せて貰いました。
カセに乗り込み海中に手を突っ込むと「冷た〜!」やはり水温は低いようで「こんなんで魚 口使うかな〜?」と少し不安になりましたが、早速
ダンゴを作る事にしました。山土にサナギと海水を入れ、自作集魚材「春バージョン乗っ込みスペシャル!」をタップリ入れ「かぁ〜ッ!ええ匂いやの〜
これでチヌもよってくるでぇ〜!」と ひとり言をいいながら練っていると、魚より先に自分の活性が上がってしまった!

 この時期はまだボラが出にくいと思い、刺しエサを抜きやすくする為に柔らかく仕上げたダンゴを5〜6個 投入して仕掛けをセットする。
冬の間に作った自作の竿に1号のラインを通し、セット完了!
缶コーヒーを飲みながら一息入れ、刺しエサにボケを付け一投目 投入!
ダンゴが着底してからエサを抜き、流してみる。潮はゆっくりと港の方に流れており、数回 糸を出して流してみるがアタリはない。

エサをオキアミに変えたりして30分ほど繰り返していると、ようやくアタリが出だした。 アタリは小さく「コツ、コツ」という感じだった。
「まぁエサ取りやな〜
海タナゴやろ」と思いながらダンゴを打ち返す。それから暫くエサ取りのアタリが続き、タナゴ、フグ、コノシロと釣れるが本命のアタリがない。ダンゴを途中で割り完全フカセで中層を探っても、底を這わしても、アタッて来るのはエサ取りだけだ。
「ん〜厳しいな〜!」と弱気になってしまうが、絶対チヌは居ると信じて、ひたすらダンゴを打ち返す。

 釣りを開始してから4時間くらいたった頃、港の方に流れていた潮が緩み始めた。
もうすぐ潮変わりか?」と思い、軽めの錘でダンゴ周辺を探る事にする。こういう活性の低い時はダンゴの輪の中には入って来ずに周辺にいる事がよくあるからだ。

ボケを刺し、少し前方に投げ入れる。
穂先にテンションをかけ、ゆっくりと時間をかけて落とし込んでやり、着底させると小さなアタリがすぐにあり エサだけ取られた。
今のはエサ取りだと思い 今度は少し潮下にずらして投げ入れた。同じようにゆっくりと落とし込み着底させてから少し糸を出して馴染ませる。

暫く待ってアタリがないので大きくしゃくり上げ再度落とし込む。すると着底間際 「モゾ モゾ」本命らしきアタリ!
「キタァ〜!!これはチヌやろッ!」 本日最初で最後になるかもしれない主役の登場に私の心臓は「バク、バク」言っている。
エサはボケなので早アワセは禁物だ!
「食えッ!食うてまえ〜!」と心の中で叫びながら息を呑んで待っていると、納得いくまで削り込んだ自作の穂先が気持ちよく抑えこまれて行った!

ここぞとばかりに大きくアワセた。「ズシッ!」今までとは違う重量感! 「ヨッシャ〜!!」と思わず叫んだ。そして素早く糸を巻き取り底を切る。
一号のラインと竿を通して伝わる確かな手ごたえ!
間違いなくチヌだと確信していたが、前日に良型のマダイが釣れていると聞いていたので
「頼むッ!チヌであってくれッ!バレルなよ〜。」と必死でやり取りをする。

ようやく魚影が見えてきた。 「チヌやッ!!」私のボルテージは最高潮!MAXだ!
興奮しながらも慎重に浮かせたチヌを無事タモに収める事ができた。
 2年連続! 一番チヌをゲット!!!

生簀に入れた「腹パン いぶし銀」のチヌを見て思わずニンマリ。 (^-^)v 最高の気分だ!
嬉しくてすぐに高橋船頭に電話を入れる。
「釣れたよ〜!」と報告をすると「さすがやね〜」と褒めてもらい、早速 写真を撮りに来てくれました。

記念撮影の後、調子にのってもう1尾釣ってやろうと竿を出すものの、潮が込み潮に変わり水温が下がったのか「水を触ると明らかに冷たい」
エサ取りのアタリも遠のき 気配も無かった為 3時30分 納竿としました。


 これから堂の浦は乗っ込み本番を向かえ、やがて盛期となり 20尾、30尾という様な釣果が出ると思います。それも確かに楽しくて
魅力のある釣りだと思いますが、今日のように食い渋る中、試行錯誤を繰り返し、自分の持っている 「引き出し」
を全て出しきって釣れた貴重な1尾。 これは格別な思い、嬉しさがあります。

 今日、私は運良く「貴重な1尾」を釣る事が出来ましたが、チヌ釣りの難しさ、楽しさを改めて実感することが出来ました。

これからも堂の浦に通い続け、腕を磨きたいと思います。



激釣会  北 英樹


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