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2002 autumn chushu-no-meigetsu touring

 



 

仲秋の名月というのは旧暦の暦で一年の真ん中に来る満月のことを云うらしい。日本人は古くから満月をめでる習慣をもっていたようでそのことが文献に現れるのは後醍醐天皇の時代なのだそうだ。もちろん付け焼き刃の知識だ。

12、13、14、、、、月齢を数えること数日。仲秋の名月、十五夜の満月の日は図らずも土曜日だ。つまり次の日は日曜日なので時間を気にせずに寝ていいんだ。よし、オートバイで走りに行くか。満月を追いかけて走るのも風情があってよろしい・・・かもしれない。現地で珈琲を煎れて頂いたりするのもまた風流・・・・・・かもしれない。原案はタケダではあるが目的地に“月見が丘”を提案したのはカクダ氏だ。このセンスがいたく気に入ったのでそこに決定。

21:00に川内のベルの駐車場に集合予定。土曜だというのに仕事が押して時間に間に合わないかもしれないと思いつつ業務終了後猛ダッシュで帰宅。帰宅中、すでにとっぷりと暮れてしまった夜空を見上げるとうっすらと曇っている。月どころか星も見えない。ヤバイか・・・っと思いつつ帰宅後すぐに今夜の準備を整える。ミルにストーブ、コッフェル、ランタン、、、、そうそう珈琲豆と水も忘れずにっと・・・ありゃ、タンクバックに入りきらない。致し方なくタンクバックより苦手なリュックサック(ザックと云うのかディパックと云うのかそんなやつ)に荷物を詰め込み発進。努力の賜で時間より少し前に約束の場所に到着。数分遅れで村上君がカタナに乗って到着。なんと村上君もリュックサック。「リュックなんか背負って何持って来たの」「着替え。お風呂はいるし。」 またまた数分後に第三の男、角田君到着。・・・これまたリュックサック。こんなのが3人夜の道端に揃っていると家出少年みたい。(注:30代は少年とは云わないな、しかし家出中年と呼ぶと奥さんに追い出されたみたいでみっともない。)

まずは川内町の“あいあい温泉”にて一日(&一週間)の疲れを癒す。(この癒すという言葉は好きじゃないなぁ)すでに涼しくなった夜風を浴びながらの露天風呂が気持ちイイ。風呂上がりの『フルーツ牛乳』もお約束。(格式に乗っ取って腰に手をあてて一気に頂くべきなのか)

月見が丘に着いたのは23:00ちょうど頃。まだ南中に達しない月はまだ薄曇りの雲に覆われている。おぼろ月夜ってこんなヤツ?なんて考えながらひとまず落ち着く場所(月見が丘テント村)を見つけて腰をおろす。コッフェルでお湯を沸かしている間に珈琲豆をミルで挽く。角田君はフォールディング出来るドリップを持参してきていた。いいなぁ、あれ。来年のツーリングはタケダも持っていこう。人数分の珈琲が入ったのでとりあえずカンパァ〜ィ。(ちょっと待って今の結構イイから写 真撮っとくよ。もういっぺんカンパァ〜〜ィ)なんてしているうちに満月が頭の真上程にやって来た。日頃の行いのイイのが誰なのか不明だが空を覆っていた薄雲もここぞとばかりに切れ間を作る。明るいとさえ思えるほどの月の光が3人の大きな家出少年達を照らした。珈琲カップにこの満月を写 し込んで頂く。ここに今夜の一杯、“ムーンライトブレンド”が完成する。

かれこれ2時間くらいは話し込んでいただろうか。その気になればオートバイの話、ツーリングの話、キャンプの話は一晩中続けることが出来る。しかしそれはそれ、分別 ある(のか?本当か?嘘ついてないか?)オトナなので25:00すぎ誰からともなく帰り支度を始める。そしてそれぞれがそれぞれの生活に戻るべく夜の闇の中に消えていった。

2人と別れた直後ガス欠になり深夜の国道をスタンドを求めてさまよったのはナイショの話・・・。

 

 

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