oni-ga-shima

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date:2003/08/31(sun)


この奇妙な石柱群、なんと天然の物らしい。その名を『柱状節理』というのだそうだ。さしものプロフェッサーもこれには初めてお目にかかる。この石柱、大抵は5~6角形の断面 で直径は100~150mmくらい。高さは大きな物で1000mmほどはあるだろうか、随分と上方にあるので正確には分かり難い。それが山の斜面 から水平に何本も突き出している。なんとも異様かつ迫力のある光景だろう。おもわず“鬼の目にも涙”だ。山の頂上部にいくと垂直にたっているものもあるらしい。この柱状節理なる石柱の正体は溶岩が冷却凝固する際に表れる現象なのだという。世の中まだまだ知らないことがたくさんあるもんだ。
因みに鬼の大洞窟の出口の穴の真上を見上げたらこれが見られます。


洞窟を出たらまた暑いのなんのって、、、、また洞窟へ引き返そうかと思ってしまう。
気を取り直して遊歩道を歩いて頂上の公園を目指しましょう。展望台があるそうです。
それにしても景色が綺麗だ。静かな海に大小の島がたくさん浮いている。瀬戸内海独特のたたずまいだねぇ。夏草が覆う坂道を上りつつ、ついつい鼻歌が口をついて出てくる。「♪瀬戸は~、日暮れて~、夕~波小~波。あなた~~の島へ、お嫁~に行~く~の~」かなり音程を外している。「♪ふふふん、、、ふふふふん、、、ふふふ~~んふ~ふ~ふ~ん」歌詞を知らないところはハミングでカバーである。しかしながら本人は随分と小柳ルミ子気分。 とまぁ、針の飛んだレコードのように同じ所をエンドレスで熱唱しながら頂上に到着。

あるある、顔抜き看板



『山上公園からの展望。この瀬戸の景色に違和感を感じない事で自分が四国人であることを再認識する。』

とても気持ちの良い時間が、ゆっくりと流れていた。

道なりに展望台のある公園を歩いていくと鬼の洞窟の入口の横に帰ってきてしまた。
歩き疲れたので少し休憩しましょう。洞窟入口付近にあるお土産屋兼峠のお茶屋さん。店内に昔懐かしい駄 菓子屋さんのような雰囲気の漂う藤井商店さん。白いのがプレーンなタイプのキビ団子。手前がきな粉タイプのキビ団子。共に¥100円でヤカンのぬ るい麦茶は飲み放題。冷たく冷えたペットボトルのお茶は有料。おばあちゃんが気軽に声を掛けてくれるのでキビ団子をいただきながらしばしのあいだ世間話をする。“渡る世間に鬼は無し”なのだ。


 

おっ、これは、、、、。そう、モアイ。
遠く南米はチリ沖に浮かぶイースター島のモアイがなぜ女木島に?と思うでしょう。このモアイは女木島の新しい観光名物になっている。高松市に本社を置く建設重機メーカーのタダノが以前イースター島のモアイの復元作業に携わったことがあるのだそうだ。その時にタダノは経済的な援助にとどまらず、技術的かつ人的サポートもしたのだという。長い間放置されたままのモアイを破損させることなく要諦機でつり上げるために本物のモアイと同質の材質で実物に近いサンプルを作ってテストを繰り返したそうだ。その時のサンプル(レプリカ)が使命を果 たした後、タダノが高松市にこれを寄贈し、高松市はここ女木島に据えたのだ。
鬼ヶ島と伝えられる島と、遠く離れた島に伝わるモアイ。この何とも珍妙な取り合わせだがとても女木島にマッチしているように思う 。タケダ的にはこの妥協のない模倣の精度の高さにクラフツマンシップを感じるのだが。

 

まだまだ続いちゃう