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 絵 金 祭 り
2002/07/20 

民家の軒先におどろおどろしい屏風絵を展示し、日没後それを一本のロウソクの炎の光だけで見せるというお祭りが有ることを何年か前にテレビで知った。以降、何回かメディアで紹介されていく内にそれが江戸時代の町絵師“絵金”の作であることを知っり、そして今年、詳しい開催場所と日時を調べることが出来たのでいよいよ行ってみることにした。思い立った時に行動に移せる自由が好きだ。

【アクセス】
R55で海沿いを走ると云う手もあるがR192をR32に繋ぎ山越えで高知県に入る方が早く行けると思う。道中、大歩危の渓谷美を楽しめる季節でもある、丁度ラフティングの川下りをしているのが見えたりして情緒有り。まぁ、高速道路を走るのが一番早いんだろうけどね、それでは趣が無いというもの。出来れば旅というのは下道を行くことをお薦めする。山を下りてくるとそこは南国市。興味が有ればここで尾長鶏を鑑賞していくこともできる。そうこうするうちにR55にぶつかると左折。30分ほど走るとそこが今回の目的地である赤岡町。結構田舎である。この絵金祭り、町をあげてのお祭りだけに国道を走っていると臨時駐車場へ誘導してくれる警備員やお祭りの看板が見受けられるので後は心配ない。


【絵師金蔵】
通称、絵金。1812年、高知城下の髪結いの家に産まれる。18歳の時、上京し狩野派に学ぶ。通 常10年と云われる絵の修行を僅か3年で収め帰郷。家老のお抱え絵師にとりたてられるが贋作問題で城下に追放される。以降10余年の消息は不明のまま後に赤岡町に移り住み芝居絵を大量 に書き残す。晩年は右手の自由がきかなくなりつつも左手で筆を持ち創作を続け、明治9年3月8日63歳の生涯を閉じる。3年後建立された墓碑には友竹斎夫婦墓とのみ刻まれている。
【絵金祭り】
今年で26回目を迎えるのだそうだ。例年7月中頃の梅雨も明けたかという頃、須留田八幡宮の夏祭りの宵にのみ約六尺の芝居絵大屏風が各氏家の戸外にかざられる。特筆すべきはそのディスプレイである。民家の軒先に飾られた大屏風、宵闇せまる頃一本のロウソクの明かりのなかに浮かび上がる芝居絵、その血なまぐさい残酷な光景、肌にまとわりつく不快な湿度と温度、そしてロウソクの炎がが燃え尽きるまでの2時間という限られた時間。その全てがそろい初めて絵金祭りというアートが完成する。まるで生血が臭って来るかのような状況を描きながら絵金の絵からは悪質なグロティシズムは伝わってこない。そこにあるのはすべて人間のあるがままの姿なのだ。

 

毎度毎度の寄り道天国

「なんだこれは〜〜?!」っという光景が車窓に飛び込んできた。道路が住宅地の真ん中に突き刺さっているではありませんか。これは新手の看板広告かそれとも前衛的なオブジェによるランドマークなのか、謎は深まるばかり・・・。思い立ったら行ってみよう寄り道天国。実際はなんのことはない単なる・・・・やっぱりナイショ。

絵金祭りを観終わったのが21時頃、丁度お腹もすいてきました。高知といえばタケダはここ!高知市内某所にある地元ではかなり有名なラーメン屋台。少しくらいは足を延ばすくらいの価値は絶対ある、いや、ここを外して高知旅行は完結しないとさえ云える。ラーメンは柔らかめの細麺で薄口の透き通 ったしょう油スープ味。当たり前っぽい味なのだけれどそれがかえって美味い。何処へ行っても徳島ラーメンばかりの店しかないのにはもううんざりしている。そして最高に美味いギョウザ。薄目の皮で包んだ小さめのギョウザを多めの油で焼いてサクサクになる、一口噛んでみると中の具のジューシーなこと。タケダも自分でギョウザを作るのだけれどそんじょそこらの店の味よりも美味いと豪語している。そんなタケダが兜を脱ぐ一軒。

 


 

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