症状によるツボ療法    

夏バテ予防 夏風邪 冷房病・冷え性
大小便異常 肩こり ドライ・アイ
二日酔い 健康管理 花粉症 


 夏バテ(夏負け)予防のツボ療法

 東洋医学では夏バテの病態を大きく「脾胃の失調」と
 「不眠」によるものとに分けています。
 「脾胃の失調」は暑さのために生冷食品の取りすぎや寝冷えよる胃腸障害や、
 偏った食生活のため栄養不足を生じる事など、
 食事と消化器の不調和をひとまとめにして表現したもので、
 夏バテの最も多いパターンです。
 
 「脾胃の失調」を生じますと、先ず食欲不振、
 下痢気味などの消化器症状の他に、水分の代謝異常を生じるため朝起き難く、
 身体が重い四肢がだるいなどの症状が午前中に強く出ます。
 また、めまいや頭痛を生じる人も多いようです。
 このタイプの治療は胃腸を整え丈夫にするために「足三里」と
 お腹の中心のツボ「中完(ちゅうかん)」を組にして同時温灸が何より効果があります。

 「
足三里」にタバコ灸、「中完(ちゅうかん)」に
 小さな使い捨てカイロなど貼り付けると良いでしょう。
 また、果物、ジュース、ビール、氷菓子などを避け
 「山芋」「ショウガ」を多く取って下さい。
 毎朝一個「梅干し」を食べるなど、食養生も大切です。

 日本の夏特有の蒸し暑い夜には誰しも睡眠不足になるのは否めません。
 エアコンの効いた部屋での睡眠は快適ですが、
 調節を誤ると返って身体のリズムを壊すことになり、
 自律神経を失調し易い過敏な方には余りお勧めは出来ません。

  東洋医学では睡眠不足が続くと、身体の中に熱がこもり、
 口渇、動悸、息切れ、不安感、微熱などが現れ、ひどくなると衰弱が進み、
 身体が痩せ、無気力で手足の倦怠感が現れると考えています。
 夏には先ず、睡眠を充分にとることを心がけましょう。

 頭の頂上にある「百会(ひゃくえ)」のゴルフボール、コンコン刺激と
 「完骨(かんこつ)」へのゴルフボール枕指圧がいいでしょう。
   ここを枕の上にボール置き、左右交互に数分間刺激して下さい。

 頑固な不眠には足の裏のツボ「湧泉」も組み合わすと良いでしょう。

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夏かぜのツボ療法

 夏かぜは症状は軽いのですが呼吸器、消化器など
 広範囲の症状が長く続くのが特徴です。

 原因は、汗と冷房が大きく関わっていると東洋医学では考えています。
 暑さで発汗した後、冷房に入ることの繰り返しや、
 常時冷房に居ることなどで寒邪に犯された為なのです。
 (東洋医学では風邪を「傷寒(しょうかん)」と呼びます。)

 夏かぜの治療は体を温めることを基本とします。
 この暑い夏にと思われるでしょうがそもそも身体を冷やし過ぎたことに
 原因があるのですから仕方ありません。
 「関元(かんげん)」「風門(ふうもん)」を充分に温灸します。
 食べ物も身体を暖める働きの強い根菜類(特に山芋、ニンニク、ショウガ等)や
 発汗を促す唐辛子、ネギ等も多く取るように心がけて下さい。

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冷房病・冷え性のツボ療法

 冬の暖房、夏の冷房など文化生活の向上で現代病と言われる病気が増えています。
広域冷房が一般化され、夏に冷え性の人が
苦痛なのも不思議なことですがお困りの方も大勢います。
また、腰痛、神経痛などをお持ちの方には「冷え」は大敵です。
特にご婦人には注意をしていただきたいものです。
冷え性の治療には欠かせないツボに
「三陰交」と「関元」命門」があります。
 かなりきつめに温灸して下さい。すぐに足が暖かくなってきます。
頑固な冷え性の方は「足三里」も加えるとより効果的です。
 この「三陰交」はもう一つ、婦人科疾患の特効穴として古来から有名でよく用いられます。
月経不順、月経痛、不妊症、更年期の様々な症状に効果があります。
 おもしろいことに昔は女性っぽい男性の矯正にもこツボが用いられました。
温灸、指圧いずれも効果があります。お心当たりのある方はお試しになられたら?

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便通異常のツボ療法 

最近、会社経営されている方に過敏性大腸炎を
訴える方が増えています。
原因はストレスとか不規則な食事や美食過多だと思われますが、
便通の異状には泣かされる場面が多いものです。
下痢止めの妙穴に「水分」穴があります。
本来は身体の水分を正常な状態に保つように働かせるツボです。
ですから嘔吐や下痢、浮腫などによく用いられます。
このツボは、エレキバン、米粒、種子など小突起物を
バンドエイドなど用いて貼り付けることで効果が現れます。
この「水分」穴と「天枢」穴を組み合わせると大便の異常に実によく効きます。
下痢症状が強いときには「水分」に米粒などを貼り付け、
便秘状態が強いときは「天枢」にタバコ灸をして下さい。
これは子供にもよく効くので是非覚えておいて下さい。

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 肩こりのツボ療法
 
 
肩こり症状は日本人に独特のものだと言われています。
肩こりは警告反応とも言われ我慢していると大きな病気の
引き金になります。
また深刻な病気が隠れていることがあります。
いずれにしても放置せず軽いうちに緩解させることが肝要です。
東洋医学では肩こり症状を多くのパターンに分類しています。
付随症状で最も多いのが頭痛を伴う肩こりです。
他にも、歯痛、めまい、目の疲れ、吐き気、不眠、耳鳴り、
鼻水鼻塞りなどがあります。
また凝りを感じる部位も、項、肩、肩甲間部、前胸部など
               変化に富んでいます。

肩こりに効果の高い基本のツボは
天柱」「肩井」「肩外兪」「天宗です
指圧、温灸何れでも結構です。
 

 肩こりと頭痛
肩がこると頭痛するという方が沢山います。
しかし、頭痛の場所は同じではありません。
多いのは項(うなじ)から後頭部の痛みですが。
結構こめかみの痛みを訴える人も多いように思います。
女性に多い偏頭痛も肩こりが引き金になっています。
痛む場所と「ツボ」、これは非常に関係が深いのです。
先ず、肩がこると項が痛む場合には、手の小指の先、
爪の根本の両側「少衝(しょうしょう)」と「少沢(しょうたく)」を
つまむようにして痛いほどマッサージしてください。
こめかみが痛む場合には「足の三里」を痛いほど強く指圧します。
頭全体が痛むときには「百会」を用います。
偏頭痛は少し難しいので次の機会に譲ります。
いずれにしても肩こりの基本のツボは忘れずに刺激して下さい。
頭痛など痛みを伴う場合には刺激の度合いも
             少し痛く感じるほどがよく効きます。

  肩こりと歯痛
ハリ麻酔のようにツボを利用した歯痛への鎮痛効果は
目を見張るものがあります。
一般的な「虫歯」の痛みを含め、俗に「歯が浮く」と言われる
何かを噛むと歯に激痛が走る場合や、飲み物が滲みて痛む場合など
何れも肩こりの影響は無視できません。
 歯痛に最もよく用いられるツボが「合谷(ごうこく)」です。
下の歯が痛む場合は同じ側の「合谷」を、
上の歯の痛みには反対側の「合谷」を痛いほど出来るだけ強く押して下さい。
非常によく効きます。
 またこの「合谷」は昔から「目ばちこ」「物もらい」のお灸の特効ツボとしても有名です。

 肩こりと目、鼻、耳の異状
肩こりは首から上の部の症状や持病を悪化させます。
咽や気管の弱い方も同様です。 
肩こりにいつも目の異状、特に疲れ目や霞み目、
涙だ目などある方は頭のてっぺん「百会」と
肩こりの基本のツボの「天柱」と「風池」を特に
中心にして刺激して下さい。
鼻の症状を伴う方は、「足の三里」と「合谷」を
中心に刺激して下さい。
しかし蓄膿症や、アレルギー性の鼻疾患をお持ちの方は
もう少し複雑な治療が必要です。
耳の異状、耳鳴り、耳痛などが現れる方は「外関」を使います。
このツボは寝違いの特効穴でもあります。
痛いほど強く指圧しながら首を痛い方向に運動して下さい。
てきめん楽になります。
概して耳鼻科疾患は長期治療が必要な場合が多いのですが、
肩の凝りを併して緩解させることで治癒促進を図ることが期待されます。

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  二日酔いのツボ療法

 
二日酔いの防止や軽減にはツボ療法は大きい効果があります。
 吐き気が強く胃部不快には「中完(ちゅうかん)」穴の温灸が一番です。
足三里(あしさんり)」穴を加えれば申し分ありません。
「中完」は、胸やけ、胃のもたれを取り去り、
食欲不振、悪酔いに効果があります。
温灸が最も効果があり気持ちの良い治療法です。
市販の温灸、タバコ温灸、最近発売されている直接皮膚に貼る
使い捨てカイロでも代用できます。
頭痛を伴うには「百会(ひゃくえ)」穴と「肩井(けんせい)」穴を用います。
両穴とも強い指圧が効果的ですが状況から不可能な場合は
熱いくらいの温灸をして下さい。 
他に二日酔いの効果的な治療に、足の裏踏みと背筋の両側を上手に踏んでいただくことですが、
よき理解者か協力者が必要なのは言うまでもありません。

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 健康管理(保健)のツボ療法

東洋医学には「未病を治す」と言う考えが基本にあります。
つまり病気に罹らないようにすることが医療の本分だということです。
そのために先人は健康維持管理のノウハウをたくさん残してくれました。
 その中で健康増進の保健効果の特に大きい経穴をご紹介します。

足三里(あしさんり)」「中完(ちゅうかん)
関元(かんげん)」「腎兪(じんゆ)」を基本に
個々の生活習慣や体質によって「百会(ひゃくえ)
湧泉(ゆうせん)」「肩井(けんせい)」「膏肓(こうこう)
「三陰交(さんいんこう)」などから選んで組み合わせます。
 
基本の「足三里」「中完」は胃腸の働きを増進し
栄養物の寄与に関わります。
「関元」「腎兪」は、基礎体力を高め代謝を増進します。
すべて「元気」をつける、高める、という効能があります。
温灸が最適です。気持ちのいい温度感覚を少し長めにしてください。

 元気が有り余っている?人
 
元来が筋肉質或いは肥満気味で体力自慢、
しかし血圧は上昇傾向、イライラ、せっかち、
肩こりもあるような方は、一見元気にあふれ健康そうに見えますが、
東洋医学では「実証型」といわれ、破裂型の疾病を
起こし良いと考えています。脳卒中、心不全などがその代表です。
基本穴に加え「百会(ひゃくえ)」に「気」の高ぶりを漏らすため
ゴルフボールのコンコン刺激か、爪楊枝などの尖った物での
チクチク刺激を行ってください。
 「肩井(けんせい)」は有名な勝海舟の逸話に、自身の肩凝りに小刀で
この経穴を切り、少量「血」を絞り出し治療していた事でも有名です。
 これは「瀉血療法」と呼ばれます。「吸玉」「吸角」療法も仲間です。

 元気がない人
 
病気ではないがいつもどこかに体の変調を感じる、
朝身体がしっかりしない、風邪を引きやすい、よ
く下痢するなど一般に線の細いタイプの人は、
東洋医学では「虚証型」と言われます。
冷えや疲れに弱いが大病には罹りにくいようです。
慢性胃腸虚弱、低血圧症などが代表です。
 「足三里」「中完」「関元」「腎兪」の基本穴への温灸は
もちろんですが、「膏肓」「湧泉」をぜひ組み合わしてください。
 「膏肓」は心身の疲労、ストレスを取る効果が大きく
安眠作用もあります。体力気力不足を感じる方には最適です。
温灸よりもゴルフボールを利用した指圧をお奨めします。
 「湧泉」は「気」を全身に巡らせ、疲労を取る効果があります。
ゴルフ疲れには最適でしょう。
また血圧を下げる効果もありますので高血圧の方にも効果的です。
青竹踏みがいいのですがゴルフボールで間に合わされても結構です。

 女性の健康管理
 
女性を中心に「冷え性」でお困りの方も大勢おられます。
「冷え」を自覚しなくとも気候の寒冷化で身体の不調が
現れる方もお仲間です。 
東洋医学では「陽虚症」といい、身体の陽気(熱気)が不足し
特に下半身に行き届かない状態です。
陽気を補って身体の中から暖めなければなりません。
 基本穴の「足三里」「中完」「関元」「腎兪」の温灸は十二分にしてください。
加えて「三陰交」も絶対に必要です。
 
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 花粉症の治療

        今年は花粉症の方には厳しい春だそうです。 
杉花粉症で悩んでいる方は毎年増えて居るようです。
杉花粉が飛散する様子をまのあたりに見ますと凄いものを感じますが、
山間部の人より都市部の人々に杉花粉症が多いことに
不思議な感じがしますが他の要因もからんでいるのでしょう。
 東洋医学はアレルギー元をカットするより
アレルギーに負けない体質改善を第一に考えています。
特に鼻、気管など呼吸器の弱い人は、皮膚の働きを強くすることが
根本治療につながります。
最も効果的なのは乾布摩擦を欠かさないことです。
毎朝3分間、乾いたタオルで全身が赤くなるまで擦って下さい。
これは五十肩の予防にもなりますので一石二鳥となります。
 ツボ療法としては、左右の眉毛の中間にある「印堂」。
両小鼻のすぐ外の小じわの中にある「迎香」を使います。
このツボに温灸すれば苦しい鼻塞や鼻水には非常に効果があります。
でも基本は体質の改善ですから「関元」「腎兪」に根気良い温灸などの継続治療も必要です。

花粉症への針治療は非常に効果が大きいと思います。
特に発症して期間が短いほど良く効きます。
ただ、数回の治療でとは言い難く、治療を重ねる必要がありますので
経済的な問題が大きく立ちはだかっています
現行の医療保険が患者さんと鍼灸師双方に満足がいくように
適応できれば、花粉症で悩んでおられる患者さんにとって
大きな福音になると信じています

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 ドライ・アイなどの眼疾患

  戦後の新中国では毛沢東の号令で、伝統医学の再評価と、
中医学としての学術の再編成がなされました。
その過程で失われていた治療法や隠されていた特効穴、
漢方薬などが世に出る結果となりました。
 なかでも眼病一切に非常に効果の大きい経穴が「太陽」です。
この穴は眉毛の外端と目尻を頂点とし、
各々を結ぶ線を一辺とする正三角形の残る外側の頂点です。

 現代中国では眼鏡を使用している人が非常に少ないことがよく知られています。
それは教育の一環として学校での近視予防の眼のマッサージを奨励、実行しているためと思われます。

 現代日本では、OA器機による眼の疾患(ドライ・アイ)が増加しています。
学童の仮性近視も急増しています。
老人の白内障も増加の一途です。
現代日本の人は眼の健康に無神経過ぎます。もう少し眼を労りましょう。
 
この眼疾患予防の中心となる経穴が「太陽穴」なのです。 
 この穴は、少し尖った金属棒で強く刺激するのがよいのですが、
ボールペンのキャップなどでも代用できます。
両側の「太陽穴」を同時に眼の奥にズシーンと響く程
強く押しつけたり離したりしながら2〜3分間刺激して下さい。
 即、眼がスッキリとして疲れが取れます。

  眼の周りには「太陽」だけでなく、眼に関わる大切な経穴がたくさんあります。
 目頭の直ぐ上陥凹中「晴明(せいめい)」、
眼の中心から真下で眼窩骨の際に「承泣(しょうきゅう)」、
目尻の眼窩骨の際に「瞳子リョウ(どうしりょう)」、眉毛の中心で同じく眼窩骨の際に「魚腰(ぎょよう)」があります
 これらの経穴は左右同時に、指先で輪を描くように柔らかく、
でも少し痛い程の指圧マッサージをゆっくりと2、3分間ほどこします。
 
「太陽」穴に今回の4つの経穴を加えて刺激して下さい。
仕事や勉強の能率が短時間でアップします。またドライ・アイに付随する
頭痛や肩凝りも楽になり、眼の病気の予防にも大きな効果があります。

 仮性近視や早すぎる遠視の方には、視力の回復も大いに望めます。