選挙について
私が選挙権を得て既に45年が過ぎた。身近な町議会議員の選挙から今回のような国政選挙まで、これ迄投票しなかったのは僅か1回だけである。この時の事は今でもよく憶えている。香川県知事選挙である。現職の知事対共産党の新人候補の二者対決の言わば無風選挙で、投票率は極端に低かった。それでも、投票しなかった事には今でも悔いが残る。
さて、参政権とは本当に国民の権利なのだろうかと思う。私は、参政権と言う言葉を可笑しいと思っている。投票行動は権利ではなく、本当は国民の義務なのではないかと思うからだ。だからこそ、たった1回を除いてすべて義務を果たそうとしてきた訳である。
ここでは国政選挙についてのみ述べる事とする。その他の選挙も考え方などはほぼ同じであるからである。まず、政権公約やマニュフェストと呼ばれる物には注意を払わない。だから、世論調査などのデータにも関心がない。そんな物は何の価値もないからである。大事なのはその政党が持つ基本理念であり、その基本理念に候補者が忠実であるかどうかである。ただ、残念ながら100パーセント私の理想とする基本理念を持った政党も、候補者も見当たらないのが現実である。その時にはベストの選択が出来ないのだからベターな判断を下すしかない。ベターの判断さえ出来ない時は、ワーストの候補者以外の候補者に投票するしかない。結果として、私の投票した政党や候補者が選ばれる事は殆どない。私はそれでも投票に行こうと思うし、それがたとえ死票と呼ばれても、それが私の義務であるならば自分の義務を果たしたいと思っている。
そもそも国会議員の役割とは何なのか、政党の役割とは何なのか、そして与党となった政党の役割とは何なのか、野党の役割とは何なのか、以上の事を明確にする事は、単に政策論争をする以上に重要な事だと思う。