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職業意識の欠如したプロ野球審判員
覚えているだろうか、年末年始のテレビにしばしば映るプロ野球の好プレー珍プレーに登場する新庄対槙原の対戦を、槙原の敬遠するボールを新庄がサヨナラヒットを打つ場面を・・・。
去年もココリコの遠藤省造が絶賛していたが、いつ見てもあれは審判員の誤審としか思われない。新庄は明らかにバッターボックスから足を出して打っているので、ルール上はバッターアウトである。
一般的にされる。あらゆるスポーツの中で最も複雑なのが野球のルールではないかと思われるが、いくら複雑でもルールに基づいてゲームを進行する行為が求められるのが審判員である。
あまりにも幼稚で、あまりにも職業意識の欠如したプロ野球審判員のルール無視が顕著に現れたのがこのプレーである。
このプレーの判断が次の時代の審判員にも大きな影響を及ぼしているので敢えて言及したい。ここ数年のプロ野球で、送りバントをするバッターがバッターバックスから足を出してバントをする場面の何と多い事か。明らかにバッターボックスから足を出して打っているのでルール上はバッターアウトであるにも係わらず、どの審判員もそのままプレーを続行している。
もし、新庄対槙原の対戦で審判員がバッターアウトを宣告していれば、今の様な無様でルール無視のプレーが多い状態は回避されているのではないかと思われる。その意味でもこの場面での審判員の判断には疑問以上に深いものがあると考える。
このプレーはアピールプレーではないので、すべての責任は主審に求められる。抗議をしなかったジャイアンツのキャッチャーやベンチにもある程度の責任はあるかもしれないが、もう一度声に出して言う、すべての責任は主審に求められる。
不甲斐ないプロの審判員に対して、甲子園の審判員の判断の的確な例も取り上げるべきかもしれない。新庄対槙原の対戦したゲームの審判員がいたからこそ目立つのかもしれないが・・・。帝京対明徳義塾、ランナーサードで帝京のバッターはスクイズを敢行、その瞬間主審はホームベースに走りこんできたサードランナーにアウトを宣告しました。バッターがバッターボックスをはみ出てバントしたためサードランナーにアウトが宣告されました。スクイズの時はバッターではなくサードランナーがアウトになります。帝京の監督の唖然とした表情をテレビカメラがはっきりと捕らえていました。あれほどの老練な監督が選手に教育できていない事が明白となりました。高校の監督が教育すべきかどうかは少々疑問もありますが、ルールの教育も練習の一環としてしっかり教育すべきであると考えます。もう一つ、NHKのアナウンサーは野球規則を具体的に披瀝して見事でした。解説者は一言も差し挟む余地はありませんでした。
素人の審判員として、野球を見る時はプレーそのものより審判員の動きや判断に目が動く事が多いが、その所為かも知れないが、プロの審判員として報酬をもらっている者としては新庄対槙原のプレーに対する判断は明らかに失格である。次に何が起こるか、例え人生に一回起きるかどうかのプレーでも、予測するのが審判員の必要必須条件である。何年経ってもこのプレーは新庄のサヨナラヒットより審判員の誤審の典型てして私の中には記憶されている。
さてさて、ミスタープロ野球長嶋茂雄のホームラン取り消しがあったのを記憶している人は多いのではないだろうか。ベースを踏み忘れてアウトになったプレーである。アピールした野手もしっかりしたルール上の基本を備えていたし、アウトを宣告した審判員もまた同様である。
兎に角、新庄対槙原の時の主審は職業意識の欠如したプロ野球審判員として永久に記憶されるべきである。
いくら野球が好きな人でも殆ど知らないだろう審判員に纏わるプレーを二つ紹介したい。二つとも高松商業高校に関係するが、時代はまったく違う。
戦前、甲子園、9回2アウト、1点リード、同点のランナーが2塁に居ました。バッターは外野にヒットを打ち、2塁ランナーはサードベースを回りホームイン、同点となり、その後高松商業は追加点を献上し敗戦となりました。 この時のサードの審判員は同点のランナーがサードベースを踏んでいないのを確認していましたが、このプレーはアピールプレーであるため、誰にも告げずこの試合は高松商業の敗戦で終わりました。 本当は、この審判員はその事実を墓場まで持ってゆくべきだったのでしょうか。人間はそんなに簡単に自分だけが知っている事を秘密に出来るものではありません。高松商業の関係者にこの事実を告げました。三塁手がルール上の基本を忘れていたため高松商業は優勝を逃したとも言えるプレーでした。 ただし、このプレーが将来の高松商業の野球部に反省材料として生かされなかったのが二つ目です。
平成、高松生島球場、9回2アウト、坂出商業に1点リードされ、同点のランナーが3塁に居ました。4番大森の打球はレフトフェンスを越え、サヨナラホームランとなりました。打った瞬間ホームランと分かる素晴らしい当たりでした。悦び勇んだサードランナーは小躍りしてホームベースを駆け抜けましたが、バックネットに居た私はこのランナーがホームベースを踏み越えたのを確認しました。
さすが、主審はこの行為をしっかりと確認しているのが後から明白でした。しかし、坂出商業のキャッチャーはルール上の基本を忘れ、ランナーもバッターもベースを踏んだかどうかを確認する行為をする事はありませんでした。高松商業のサードランナーは当然叱られるべきだと思いますが、坂出商業のキャッチャーも責められるべきだと思われます。
どちらもどちら、されど野球、職業として審判をしている人よりこの試合の主審の方のほうがよっぽど野球のルールに精通していると思わずにはいられませんでした。高松商業は幸運により勝利し、坂出商業は勝っていた試合に負けました。これも野球、されど野球・・・。
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文責:橘 正範