自己紹介

 

画像は二十年前位のものです。只今古希を迎えぐっと老けこんでいます。  私はずっとみかん作りをしていたのではなく、みかん作りを始めたのは今を 去ること十五年ほど前です。  工業高校を卒業し関西の某鉄鋼会社に就職したのが、昭和四十五年のことで した。

 

それから数年の間二三職を転々としながら過ごしていましたが、昭和五十一 年父親の死をきっかけに田舎へ帰りました。  田舎に帰りみかんの撰果機を製作する会社で図面書きの仕事を二年ばかりし ていましたが、あえなく倒産し職を失ってしまいました。  新たに就職先をさがそうかとも思ってはみましたが、改めて一から人間関係 を築いていかなければならないことに煩わしさを感じ、思い切って独立自営を することにしました。

 

とは言え手に職もなし何をすればよいのか、一か月ばかり思い悩みました。  いたずらに日は過ぎるばかりで良い考えは浮かんできませんでした。そうこ うするうち考えることにも飽いて、ええーい八百屋でもするかとなかばやけの やんばちのような気分で、青果業をすることに決めました。

 

商売のしょの字も知らず畑ちがいの仕事に二三年は暗中模索というのか五里 霧中とて゛も言えばよいのか、非常に困難で大変でした。  そのうち何とかうまくいき始めて多少なりと余裕が出来ると、欲な気持がわ いてくるみたいで、みかんの通信販売を始めることにしました。

 

販売を始めてそれまで何気なく見ていたみかんの、それまで持っていた印象 や思いが変わり、みかん作りに大きく関心を寄せるようになりました。

 

たとえば隔年結果はどうして起こるのだろうかとか、剪定などはどうやって するのだろうかなど、いろいろあります。その関心の根底にあるのは、同じ姿 形のミカンであるのに、どうしてこんなに味が違うのだろうということです。

 そんな疑問が私のみかん作りを始めた動機です。当初ぎこちなかった百姓姿 も今ではいたについて、どこからみても百姓のおじさんになっています。