私は平成9年の夏、ここを訪れた。建物の中に入ると、入浴券を自動販売機で買ってその横の受け付けに出す。廊下を通って奥にある温泉棟に向かう。廊下の壁には写真のように子供の作品がいっぱい。ここは作品展示場かはたまた今日は文化祭かと思うがそうでもないらしい。おそらく地域の総力を上げてこの施設を盛り上げているのだろうと考えることにした。
脱衣場と浴室は正方形を斜めに切ったようにそれぞれ三角形をしている。「恵湯」と「有掛湯」の種類があって、このとき私は「恵湯」の方が男湯だった。脱衣場のロッカーはただの棚と緑のスチールコインロッカー(サイズが2つある)がある。浴室も三角形で奥の頂点に浴槽が二つある。浴室の床は滑りにくい濃い色のタイルで、二方向の面の外はそれぞれ竹林や杉林などの景色になっている。浴槽の奥と二つの浴槽の間は多数の青石が様々な配置で組まれている。浴室の壁は下部は濃い色のタイルだが、上部は板張りになっている。外から見た感じでは女湯の「有掛湯」も独特な作りなので今度来たときはぜひそちらの方も入浴したい。