湯砥里館  砥部町宮内1902-3

 営業時間:10:00〜21:30,休日:毎月1・20日

 この銭湯は、砥部町の活性化のための事業の一つとしてつくられたものであり、私は日本アルプスを縦走していたとき、ラジオの全国版でこの温泉が取り上げられていたのを聴いて興味を持っていた。その後平成7年、仕事の関係で砥部町に住むことになると、町の唯一の公衆浴場であるため何度も利用することになった。
 R33から町役場のすぐ裏手の通りに入り町の運動公園に向かう。住宅地の間をしばらく走り運動公園を少し上がると、丘の中腹にこの温泉浴場が見えてくる。駐車場もたっぷりあり、当時は真新しい開放感のある湯砥里館はお気に入りの場となった。ロビーには、気さくなおばさんが受け付けをしており、その奥にはカウンターの軽食部と座敷がある。自動販売機で切符を買って受け付けに渡し、右に行って大きなのれんをくぐり、明るくこぎれいな脱衣場に入った。浴室は、温泉浴場としては広いとは言えないが、地域の銭湯としては十分な広さで、砥部焼きのタイルをふんだんに使った趣味の良いつくりになっている。奥にある浴槽は十分広く、向かって左には気泡&バブルジェットの浴槽がある。浴槽の向こうは全面ガラス張りになっており、下の運動公園や砥部の市街が見渡せる。サウナは2段になっていて6人ほど座れるくらいゆったりしている。

 客の多くは地元の人らしく常に多くの人が訪れ、語り合っている。経営状態は良くわからないが、町の社交の場としては十分貢献している施設であると思われる。アクセスとしてはちょっと面倒だが立地の良さも良い点である。砥部の市街や道後平野、形の良い障子山を眺めながら気分良く入浴することができる。近くにある県の運動公園や松山で行われたスポーツ大会などに、高知から参加した帰りの学生なども多く訪れており、野球の大会で来ていた高知の高校生が大画面のテレビに自分たちが映っているのを見てはしゃいでいる姿などを見ると、体は大きくてもやはり子供なんだと思った。

 平成14年に行くと工事がはいっていた。その後は行っていないが、内装もリニューアルして今も砥部町民やR33号を利用する旅行者やスポーツマンの良き交流の場として多くの人に活用されていくのだろうと思う。