さくらの湯  東温市北方甲2081-1

 営業時間:6:00〜22:30 休日:第4水曜日 湯銭410円

 平成10年、温泉郡川内町は公共施設としてふるさと交流館を川内町役場の北、典型的な扇状地の上につくった。その施設の1つがこの「さくらの湯」である。この名前は、国道11号線の桜3里に由来するのであろうが、底へたどり着くまでの道路が細く曲がりくねってわかりにくい。道路沿いにやたら道標になる旗が立ってはいるが、とにかくわかりにくい。パンフレットを見る限り、よそ者が特にすぐ近くの東道後温泉群の替わりにわざわざ行ってみようと気が起こるような内容は見られない。

 ナトリウムー炭酸水素塩温泉(低張アルカリ性温泉)でスベスベとした肌ざわりと豊富な湯量が自慢の温泉で、 気泡浴、圧注浴、打たせ湯、サウナ、露天風呂、貸切風呂、温水プールもある。この温泉浴場は泉質重視の客からの根強い支持がある。平成20年の「じゃらん中国・四国」の温泉ランキングでは、愛媛県民が選ぶ泉質の良い温泉第一位ともなっているようだ。商業的な人気ランキングに信頼性は期待できないが、ドングリの背比べ的な愛媛県の温泉泉質の中でも体感的な違いがあるようで、私の知人にもさくらの湯に限定して利用する愛好者が何人もいる。これだけ人気があると泉質の維持も大変で、最近の口コミでは循環システムに対する矛盾する批判を述べる方も多い。展望がよいわけでもない口コミ泉質に支持される温泉浴場という感があり、何らかの事情で一端客離れがあると以前のようなのどかな地域の温泉浴場に戻り本来の意味?でのふるさと交流館となるかも知れない。

 平成26年に来てみての印象は、だいぶ賑やかになったなということだ。ここにはじめて訪れた16年前は、単なるマイナーな温泉浴場で建物ももっとこじんまりしていたような記憶がある。そのときはすごい雨が降っていて、ここの休憩室のテレビを見ていてると私の家のすぐ近くで土砂崩れがあり、近所のお年寄りが亡くなったというニュースを流していたので強く印象に残っている。
 下の駐車場にさくら市場という販売所ができて地域の交流拠点としての役割をもっていることも大きな変化だ。日曜日には「ふるさと市」が開かれ産地直送の野菜などが安く売られ人気をよんでいるとのことだ。