星乃岡温泉  星岡1丁目3-3

営業時間:6:00〜0:00 休日はなし

ここは、南環状線のすぐ南にある有名な温泉浴場である。立て札を見ると、もともとここは有名な古戦場であったらしい。別に魯山人との関係はみたいだ。私は、久米の方から歩いて訪れたので、星岡山の肩にある辰岡天満宮を超えてほとんど消えた道をたどって無線中継所に下ってきた。多くの兵士が駆け回っただろうこの付近の山野も有名な観光地のすぐそばだというのに荒れてしまっていてひどい薮こきを強いられてしまった。

 自動販売機でチケットを買い、ずっと奥の休憩所の横から脱衣場に入る。浴室はかなり広く、さまざまな浴槽がある。入り口あたりの洗い場は、改装したときのパイプが露出していて、高級感ははないが、いかにも機能重視の大衆浴場という雰囲気がある。サウナルームは、気温以上に効果のあるオリンピア赤外線式のものが2機あって客も多い。床や壁は多少朽ちてきているが、とても広い。水風呂も二つある。ここのサウナでは、子供禁止の表示はないので、子供も自由に入って父と語り合っている。中央の大浴槽は不定形で(星形をイメージしているのかも)、中央には裸婦の像がある俗っぽいものである。この広い空間と俗っぽさがこの浴場の持ち味だろうと思われる。この大浴槽の周りには、檜風呂、打たせ湯、バブル・気泡湯、岩風呂など各種の浴槽が取り巻いている。

 床には多く人がの横になってくつろぎ、子供も走り回っている。中年の男性の中にはホワイトカラーの管理職らしい目つきの険しい人も多いが、温泉とともにこの雰囲気につかりに来ているのかもしれない。この浴場と、隣のニュー星の岡温泉との間には1000メートルもボーリングしているというアルカリ単純源泉のやぐらがある。

 隣の千湯館(旧名ニュー星の岡温泉)は、同じ資本だが家族風呂やちょっと高いが1ランク上のサービスが受けられるクアハウスで、星乃岡温泉は、マルチ温泉として県内でも知名度は高く、市外からも多くの客が訪れている。

 久しぶりに平成26年にこの温泉に行きチェックしたところ、看板の「星乃岡」の部分が無くなり客足も少なくなっていると感じた。廻りには新しい住宅がどんどんできていて、このような味のある温泉に価値を見いだす世相ではなくなっているのかもしれない。