この銭湯には何度か訪れたのだが、なぜか休みが多くてなかなか湯に浸かる機会を得ることがなかったが、一度だけ湯に浸かることができた。中は、付近の銭湯と同じような素朴な造りになっていたが、詳しくは思い出せない。
この付近には銭湯が多数あるが、各町筋にあった古い形態の銭湯がほとんどそのまま残っているきわめてまれな地域である。人口や立地条件から考えれば地域で経営状態は苦しいものだと思われるが、今は頑固な経営者と人情豊かな住民に支えられているのであろう。これらの銭湯も世代の交代とともにいっぺんになくなる可能性が大きい。実際、三津商店街の北にあった菊水湯は、廃業したばかりであった。けれども、ここの住人の社交場として1つでも2つでもこれらの銭湯が生き続けてほしいと思う。
平成8年から10年にかけて、確認のためにこの近くを通るときには寄ってみるのだが、営業していない。もしかすると、この銭湯はすでに休業・廃業になっているかもしれないと思った。
平成11年1月に訪れると、建物はなくなり駐車場になってしまっていた。素朴で珍しい銭湯だっただけに、もう一度入ってみたかったのだが。