福助湯 (松山市 三津3-1-3,廃業)

営業時間 13:00〜22:00, 休日は日曜日であった


 国道437号線からは厳島神社を西に、県道伊予松山港線では、丸三書店の手前を東に曲がり、三津浜小学校の前を少し行くと、梅田郵便局の斜め前にこの銭湯がある。遠くから見ると素焼きの管を組み上げ、鉄のフレームで補強した煙突が見える。回り込んでみると、建物の中心付近からにょきっと煙突が立っている。なかなか珍しい造りである。

 この銭湯には何度か訪れたのだが、なぜか休みが多くてなかなか湯に浸かる機会を得ることがなかったが、一度だけ湯に浸かることができた。中は、付近の銭湯と同じような素朴な造りになっていたが、詳しくは思い出せない。

 この付近には銭湯が多数あるが、各町筋にあった古い形態の銭湯がほとんどそのまま残っているきわめてまれな地域である。人口や立地条件から考えれば地域で経営状態は苦しいものだと思われるが、今は頑固な経営者と人情豊かな住民に支えられているのであろう。これらの銭湯も世代の交代とともにいっぺんになくなる可能性が大きい。実際、三津商店街の北にあった菊水湯は、廃業したばかりであった。けれども、ここの住人の社交場として1つでも2つでもこれらの銭湯が生き続けてほしいと思う。

 平成8年から10年にかけて、確認のためにこの近くを通るときには寄ってみるのだが、営業していない。もしかすると、この銭湯はすでに休業・廃業になっているかもしれないと思った。
平成11年1月に訪れると、建物はなくなり駐車場になってしまっていた。素朴で珍しい銭湯だっただけに、もう一度入ってみたかったのだが。