玄関の掲示によると一般の利用で150円となっており、以前の200円よりさらに安くなっている。事務所の窓口で利用文書を書いて150円を渡すと浴場の説明をしてわざわざ入口まで案内してくれた。脱衣場はこの手の施設特有の狭いものであるがロッカーにはいくつか鍵付きのものもある。脱衣場のベンチには冬場はタオル状の覆いをするなど細やかな配慮もある。浴場には二つの浴槽があり、説明によると手前の小さい浴槽が温泉で、奥の広い主浴槽は白湯である。広いと入っても5人も入れば一杯になるなるほどで、施設の性格上補助手すりが完備され階段もついている。温泉は無味無臭である。
入浴後ロビー兼休憩室でくつろいだ。ここには大型テレビや談笑スペースの他に写真のように様々なマッサージ用具がずらりと並んでいる。私が見たことのない器具の説明をのぞき込んでいると、職員がやってきて「それは遠赤で体を温める器具ですよ。やってみますか?」と声をかけてきた。他にもスカイウェルという体に電流を流す電気椅子のようなものもありちょっと興味を持った。しかしこれは入浴後20分経ってからでないと使用できないというので、普通のマッサージ椅子を使ってみた。休憩室の壁には鶴の戯れる大きな壁絵があり、中庭もきちんと手入れがされていてゆったりとした気分で過ごすことができる。職員もとても親切で、このような施設が私の町にもあればいいんだが、とうらやましく感じた。同様な施設が宇和島市や鬼北町にもあったが、できれば各市町村に1つくらいはほしいところだ。老人が集い語り合うだけでなく体を温め裸のつきあいのできるこのような施設の存在は、もしかすると見た目の老人福祉ばかりでなく、お年寄りの心身の健康に寄与することで市町村の財政面にも絶大な効果があるのかもしれない。 (H27.2)