元塚温泉   新居浜市 新須賀3-1-33 廃業

営業時間:16:00〜22:00  休日は月曜日

 新居浜市の海岸沿い国領川のすぐ住友の工場群のすぐ近く昭和通り市営球場と共栄橋(尻無川)の間にこの銭湯があった。以下は平成9年に入湯したときの訪問記である。

 ここは小さな庭もあって、ソテツの植え込みもある落ち着いた門構えの古い銭湯である。隣の製材所の材木置き場越しに、鉄のフレームでしっかり補強された煙突が見える。
 中にはいると、正面にフロントのようなゆったりした番台席があり、入り口の上には神棚がある。脱衣場の内側は全体が西洋風の白壁で、奥に昔の照明のものらしい跡がある。各脱衣場の中央天井からはモーター付きの白い小さなファンがつり下がっている。窓際には「20円で動くが、40円入れると故障します」と宣言してある寝式のマッサージ機、その正面にあるドアは、トイレと思ったが、清掃用具入れであった。 脱衣場にはベンチと木製のしぶい灰皿が置いてあり、番台の後部にあたる鏡はピカピカに磨かれていた。鶴亀の鍵のあるロッカーに着ていたものを入れる。つり下げ式に加工され軽やかに開くドアを開けて浴室にはいった。
 浴室では、正面にある「湖にアルプス」のタイルのモザイク画に目がいく。浴槽は角の取れた御影石、そしてその奥の湯口の上の布袋の石像がユニークだ。白壁のドーム型の天井は、湯気でよくわからないが、しきりの上に小さな蒸気抜きがある。シャワーのない宝印のカランは両側に10個以上あるが、ほとんどの人が湯船の湯で体を洗っている。その赤い風呂桶は珍しい石鹸メーカーのものであった。薬湯はバスクリンで、サウナもないのに水風呂がある。そしてそのも水風呂に入る人が多い。新居浜の人は水風呂にうるさいのだろうか。客足もとぎれることなくにぎわっており、女湯からも元気のよい子供の声が響いていた。

 平成27年に来たときにはこのあたりの建物は一掃されて再整備され、広大な駐車場とショッピングセンターなどの複合商業施設や飲食・サービス業の店舗の街になっていた。