さてここの売りは多彩な浴槽にある。どちらにもある主・副浴槽、ヘルツバス(電気風呂)、露天風呂、薬湯、水風呂、サウナ、塩サウナの他に、あかねの湯には、うきうき風呂(強力気泡風呂)、ビューティーバス、リラックバス、エステバス(強力バブルジェット)、流れ風呂があり、龍宝の湯にはアクアプログラム?、ローリングバス、かたたたき(肩直撃ジェット)、スピンジェット、ホットベンチという多様な風呂がある。それぞれが男湯と女湯にあるのではなくて、「あかねの湯」「龍王の湯」という浴室に分けて特殊浴槽があって日によって男湯と女湯を入れ替えるようになっていて、何度かかようと全ての風呂を味わうことができる仕組みである。
写りは悪いが写真のようにお決まりのタイル絵もあるし、写真のように意味ありげな浴槽もある。ちなみにじっこうと湯とは、乾燥硫黄ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの温泉成分に、生薬成分であるセンキュウというセリ科の植物をふんだんに配合した粉末タイプの漢方薬湯である。名ばかりの天然温泉よりは効能があるかもしれない。
ここでは風呂を遊び場としてリラックスしようというコンセプトで運営されているようである。まあそのときのちょっとお高い湯銭大人600円、子ども300円はこの手の公衆浴場として妥当な金額かどうか問題の残る点であるが、しばらくは客も多いのではないだろうか。しかし、数年後客に飽きられない(安定客を確保する)工夫がなされているかどうかがポイントになるだろう。
さて16年ぶりの平成26年9月に久しぶりに訪れた。夜に行ったのだが、入口の巨大看板を見る一番上の三島乃湯だけがライトがついていない。一瞬不安がよぎったがそれは杞憂であった。最奥部にあるこの浴場に近づくと左の写真の三島乃湯が見えてきた。見ての通り外観はほとんど変わっていない。湯銭が580円になって、ちょっぴり下がっている。パンフレットを見るとなぜかタツノオトシゴをイメージキャラにしている。泉質では炭酸水素イオンを強調しており、毎週水曜日に小学生以下の幼児の入浴料が無料になるわんぱくデー、スタンプ割引など様々な工夫もしていることが分かる。四国中央市の市街地では唯一の公衆浴場となってしまった「三島乃湯」。これからも広いお風呂好きの方々の疲れを癒していってほしい。