映画鑑賞のページ
 歴史的に見ると娯楽の王者といえば、テレビを押さえて、映画になるだろう。私が子どもの頃は、家族で結構映画に行ったものである。内容はあまり覚えていないが、カラーテレビが普及してくると、映画に行くことも少なくなった。むしろ、私たちの世代は、テレビで映画を観るようになってきた。しかし、映画ソフトは、本来大画面で観るように作られている。私もホームシアターを持つようになって、そのことを改めて実感した。昔観た映画も、175インチの大画面で観ると全く違った映像となるのである。さらに音声も5.1サラウンド以上で聞くと、その臨場感はすさまじい。今は、ネットでDVDレンタルができるようになって、名作と思われる映画や、懐かしい映画を手当たり次第鑑賞して楽しんでいる。
改めて観た 映画名作 セレクト20
 大画面で改めて観た映画の中でも、お気に入りの映画をピックアップしてみました。洋画10作品とアジア映画10作品です。おまけとして、私の評価も★の数(5が最高、1でまあまあよい)で入れました。読まれた方が、これから映画を観るときの参考になれば幸いです。

コットン・クラブ  1984 アメリカ ★★★★
 禁酒法時代のキャバレーのありきたりなストーリーだが、全体を通してスイングしているような、テンポの良い演奏、歌、タップがすばらしく、ジャズ好きの大人にお勧めの映画である。

ヒート  1995 アメリカ ★★
 刑事とギャングの壮絶な闘いを、円熟のアル・パチーノとロバート・デ・ニーロが演じる男臭い映画である。

リビング・デイライツ  1987 アメリカ ★★★
 007シリーズの中では異色の作品で、人間くさいティモシー・ダルトンと、他のボンドシリーズのようにべとべとしていないマリアム・ダボは、逆に魅力的である。

セブン  1995 アメリカ ★★
キリスト教の七つの大罪ベースの連続殺人事件を追う二人の刑事を描いたサイコ・サスペンスで、ブラッド・ピットとモーガン・フリーマンの泥臭い演技がすばらしい。

ショーシャンクの空に  1994 アメリカ ★★★★
冤罪でショーシャンク刑務所送りとなった銀行家が、刑務所の男たちの心を掴んでゆく。前向きに着実に生きていく男の不思議な魅力を感じる名作である。

タクシードライバー  1976 アメリカ ★★★
 ニューヨークの闇の中で生きるタクシー・ドライバーの、狂気と闇と理性の光の交差する行動に目が引きつけられる。おなじみの音楽もいい。

レインマン  1988 アメリカ ★★★★
 ダスティン・ホフマン名演技による自閉症の兄と、遺産が絡んだ旅をする中で、どんどん変わっていくトムクルーズの演技は、観る者の心を熱くする。

エイリアン  1979 アメリカ ★★★★★
 人を喰うエイリアンの恐怖もさることながら、人造人間アッシュがすばらしい。SF映画の中ではあらゆる点で、ぬきんでた名作である。

ペーパームーン  1973 アメリカ ★★★★
 ライアン・オニールとテータム・オニールの父娘のドタバタの旅は、涙ありスリルありで楽しく、気軽に楽しめる作品です。

U-ボート  1997 ドイツ ★★★
 行き詰まるような狭い潜水艦の中で、行われる戦闘の緊張感あふれるシーン(右写真)と、人間くさい戦争映画としてのシーンのがすばらしい。

Shall We ダンス?  1996 日本 ★★★★
 草刈民代の凡人離れした憂いの世界(左写真)が、泥臭いサラリーマンが似合う役所広司の世界と交流していく中で、互いがソーシャルダンスの新たな世界を見いだしていく。

海峡  1982 日本 ★★★★★
 30年もの青函トンネル工事を成し遂げる健直な高倉健の生き様を描いた作品である。ひたむきな吉永小百合が魅力的で、主役の作品以上に存在感がある。

蒲田行進曲  1982 日本 ★★★★★
 これほどテンポのいい力強い作品はない。銀ちゃんもいいが、卑屈なだけにも思えたヤスと、けばい女優崩れの子夏が妙に魅力的で、目が引きつけられるうちに、あのラストシーンへと突入する。

幸福の黄色いハンカチ  1977 日本 ★★★
 出所した高倉健と倍賞千恵子の時を越えた熱い思いと、桃井かおりと武田鉄矢の青いカップルの対比により、完成度の高い作品となった、山田洋次作品随一の名作である。

七人の侍  1954 日本 ★★★
 黒澤映画の頂点とされる日米で絶賛された大作である。素直で痛快な泥臭い時代劇だが、近年の黒澤映画は、西洋人受けするあざとい表現が多くなってきた。

砂の器    1974 日本 ★★★★★
 私はあまりサスペンスは好まないのだが、ピアノ協奏曲「運命」の流れる中、ハンセン氏病差別に歪められた父子の愛の物語は、何度観ても涙が止まらない。

風の谷のナウシカ  1984 日本 ★★★★
 宮崎駿アニメ映画の原点ともいえる作品で、腐海とそれを守る蟲(特にオーム)、すざまじい破壊力の巨神兵等々、発想、キャラ的にもこれを越えるアニメ作品は知らない。

八甲田山  1977 日本 ★★★★★
 世界山岳史上最悪の冬山遭難事件である弘前第三十一連隊の悲劇と、青森第五連隊の堅実な雪中行軍のこの物語は、私が冬山に望むとき必ず見直す名作である。

カリオストロの城  1979 日本 ★★★
 ルパン三世は、そのキャラ設定が優れているので、どれも良い作品に仕上がっているが、宮崎駿監督のこの作品は、中でも完成度が高い。

シュリ    1999 韓国 ★★★★
 派手なアクションとダイナミックなカメラワークと軽快なテンポ、おまけに南北対立の国家的な問題を軸とした完成度の高い作品である。