銀塩カメラのページ    H24.12更新

 昔、カメラと言えば高級品の代名詞でした。私が大学生のころはカメラを持ち歩いている人などは、記者かよほどのカメラ趣味を持った人だったように思えます。カメラ自体も高価ですが、写真を撮った後も現像、プリントと結構な出費があり、早々遊びで購入する代物ではなかったのです。なお、このページで扱うカメラはデジカメに対してアナログカメラと表記する人もありますが、私にはちょっと違うような気がします。私は、化学処理による映像処理装置という意味で当初呼ばれていた「銀塩カメラ」を使っています。
 1980年代は、一般庶民が子どもの成長記録だけでなく、旅行やレジャーで自分のカメラを持ち記念撮影をし始めたのもこの時期でした。そして、ある程度の年齢の人なら鮮明に覚えているであろうあのCMが流れたのです。カメラ、それも一眼レフがTVコマーシャルで流れる時代になったのです。奇しくもたまたまこの時期、アルバイトのお金に余裕ができてきた私も念願のカメラを購入することを決心しました。

Minolta X7   記憶によると姫路駅の南にあるカメラ店で、私が最初に選んだたカメラがこれでした。購入日は昭和56年12月11日になっています。一応誤解のないようにいっておきますが、宮崎美子の水着のCMを見て買いに走ったわけではありません。35〜70mmF3.5のズームレンズ及びデータパックという夢のような機能もついており、グリップのついたブラックボディーが私の購買欲を刺激したのです。X7は絞り優先の汎用一眼レフで、このカメラのおかげで撮影技術もかなり向上することができました。後にストロボや200mm望遠レンズとストロボも買い足し、その堰は広がっていきました。大学後半や就職時期の大量の記録写真が残っていて楽しめるのもこのカメラのおかげです。

Nikon F4   就職して3年後、大奮発して買ったのがNikonの本格一眼レフであるF4です。NikonのFといえば、知る人ぞ知る日本が世界に誇るプロユースの名機です。オートフォーカスをまだ信頼してなかったので、F3の購入もまじめに考えたのですが、結局将来強力なモータードライブが必要になるかもしれないので、F4に決めました。
 本体だけで、一般の一眼レフが5台買える価格には悩んだのですが、当時の私の夢であったわけです。当時はステータスであった重量は、当時山に持って行くことが多かった私には大変でした。写真を撮るのが目的の方には苦にならないでしょうが、チャンスを逃さず撮す軽快さもほしいと思っていました。現在では、完全な過去の遺産としての置物になっています。置物ならF3の方がそれらしいのですが...。

F4の苦労話   忘れもしない事件が起こったのは平成7年1月の丹沢です。愛用のF4がなんと三脚ごと吹き飛ばされてファインダー部を大破してしまったのです。部品価格は4万円です。当時すでに、FM2/Tを買っていたこともあって、その4万円の予算で.、ウエストレベルファインダーと中古のF401を買って使うことにし、重いF4はしばらく山写真から退き、マクロ撮影機として使うことにしました。このアングルでの撮影が癖になり、今デジカメを選ぶ場合でもローアングルで撮影できることは必須の条件になっています。平成10年にファインダーをなおし、現在は正常に戻っています。使う機会はないのですが...。

Nikon FM2/T   平成5年の冬の八ヶ岳で、F4が新品のリチウム単三電池でもうまく作動せず、撮影前まで内ポケットで暖めなければならなかったことで決断したのが、機械式シャッターを持つFMの購入です。山に持って行くカメラは、丈夫さ(確実さ)と軽さが重要で、そのときたまたま発売されたチタンのFMは、まさに渡りに船でした。オートフォーカスこそありませんがシャッターは電池の心配がなく、何といっても軽いのでハードな登山にはこのカメラを使うようになりました。

 FM2/Tの苦労話  万全の体制で挑んだ平成6年冬の北アルプス常念岳登山のことです。気温は低いが天気も良く、雪の穂高と槍の絶好の撮影チャンスでした。「さあ、バシバシ撮すぞ!」と頂上を目前にして何枚か撮したとき、ビリッとなにやらいやな触感..。 そうですフィルム自体が切れたのです。今までとった写真を無駄にするわけにもいかず、といって予備のカメラはないので、そのまま撮影は中止となりました。右の穂高連峰の写真が最後に撮ったものです。左上が切れた部分です。その後も、同じ富士フィルムのリアラで極寒のフィルム切れを経験し、もうリアラは使わないぞと心に決めたのでした。

その他の銀塩カメラ
Nikon F400QD  手軽に撮影できるセカンド機として中古で購入しました。どうやっても、ちょっとしたショックでQDが87年1月1日にリセットされるのが最大の欠点でした

RICOH LX-55Wdate  銭湯を研究しはじめたので、浴室でも使える手軽に使える防滴使用のカメラが手軽な価格(定価15000円)で出ていたので買ってしまいました。もっと広角でとれるといいのですが...


山の写真撮影に思うこと

 山登りにカメラを持って行って、自然の姿を撮影するのは至上の喜びです。しかし、ふと思ったのが、「自分の目で景色を思いっきり楽しんでいたのか?」ということです。今考えると、山を歩くときでも常に変わる景色を写真の構図としてイメージしていたことに気づいたのです。それに常々思っているのが、自然の景色の写真はどんなにがんばっても、実物を上回るものにはならないということです。プロの写真を見ても、全く実物には及ばないのですから、当たり前のことです。
 このようなことを考えるようになって山行では、現実の情景を楽しむことをを主にして、写真は記録用と割り切って撮るようにしました。まあうまく撮れたらもうけものと思って気負うことなく撮しています。おかげで、ポジかエクタの50でないとダメといっていたフィルムも特に意識しなくなり、三脚を持たず、ISO400のフィルムですますようにもなりました。
 そして、ついにデジタルカメラの登場でカメラの使い方は大きく変わっていくことになりました。


私のカメラライフを支えてくれた レンズとアクセサリー

 これが私の愛用のレンズです。あまりメンテをしていないし、山行での使用で、ガタが来ているものが多数あります。最近は買っていませんが、曲がりのない超広角からのズームで超軽量のレンズがあればいいのですが。この中で最も高価なのが、f2.8で80〜200mmのNikkorレンズですが、これもうっかり落として2度もフィルターを割っています。このサイズとなるとフィルターも高価です。
 体育館などでのノンストロボ撮影の場合、この明るいレンズは重宝しています。 少々暗いのですが28mm〜200mmのタムロンのレンズが、山行ではメインレンズとなりました。酷使しているので、多少ガタがきてきたので、チタンカラーのものをもう一本買ってFM2/Tの標準レンズとして使いました。Nikkorレンズの方が良い写真が撮れるような気がしますが、山行での撮影では、タフで軽いズームレンズを振り回して良いチャンスをねらう方がよいので普通は使うようになってしまいました。

 アクセサリーでは、コンパクトで丈夫な三脚がぜひほしいので、カメラ店に行くたびに見ているのですが、なかなかいいものはありません。写真は、整理のため日付や時間が入るものがいいので、私が撮す写真の多くはデータを記録しています。 写真のMF-23は、ネガの撮影部分以外にもデータが記録できるので使っていましたが、ただでさえ重たいF4につけていると不便なので、今は使っていません。上高地で岩にぶつけて一部表示がおかしくなっていますが、おそらく機能的には問題がないと思います。F4専用で、定価はなんと60,000円もするのですが、このページをみてメールをくれた方に差し上げました。SB-24は、ガイドナンバー36の大光量のストロボですが、最近は記念撮影以外には使うことがなくなってきました。