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大内 夏実 さん ・・・平成21年7月18日・・・

「チヌ釣りになってないね。イチから始めた方がいいよ」

この、ちょっと(だいぶかしら)厳しい言葉を我々に発した高橋船頭。
ショック・・・というよりは“そうかもしれない”と納得感があった。

チヌを釣ろうと思い立ったのはいつ頃だっただろうか。
サビキでアジやサバを、穴釣りでガシラやメバル、投げ釣りのキス。
釣った魚をみんなで調理して食べて飲んで。それはそれでとても楽しい釣りだった。
ある時、釣り仲間のひとりが、「エサをダンゴにくるんで底に落とす釣り方があるんだって。チヌやタイが釣れるんだって!!」と。
ほほー、それは面白そう!
ということで、ダンゴ釣りに挑戦。

インターネットや雑誌で勉強し、それなりに挑んだけれど、結果は…ご想像の通り、全く持って釣れません。釣れるのはチャリコ、アジなどなどの小物の外道たち。
「アタリ、ないねー。」
「今日は潮が悪いんじゃない?」
「お魚さん、お腹へってないのかな…。」

こんな会話が繰り返されるばかり。
「初めて挑戦したからさ」などと持ち前の楽観的考え方で乗り切っていたのだけれど、2回目、3回目とチャレンジしても、一切チヌの姿は見えません。おしいっ!もありません。それでもたまにマダイを引っかけて、
「次はきっとチヌ、釣れるよ!」
「着実にウデ、あげてきてるよね!」
ポジティブというか、能天気というか・・・。

それまで、白浜・堅田のイカダで上記のような釣れない釣りを繰り返していました。
ひょっとしたら、他の場所だったら釣れるんじゃない?と自分達の腕の悪さは棚の上の箱の奥の見えない位置に上げといた考えに全員が賛同。そして、これも誰かが「徳島の堂の浦っていうところは、チヌがよく釣れるらしいよ」と聞きつけ、じゃ、挑みますか、と精鋭4人で細川渡船さんにいざ、出陣!

と、ここからが6月27日の釣行の話。
市販のダンゴ粉を大量に買い込み、ボケやシラサエビ、もちろんオキアミも買いあさって準備万端。車を停め荷物を降ろし、船を待つ。すると、他の釣り人のみなさんはタライにおそらくダンゴ用の砂やおから、そして船のクーラーボックスからナイロン袋に入った何やら怪しげなエサらしきものを船頭さんからもらっている。
なるほど、堂の浦には特別なエサがあるんだな、と気になりつつも、精鋭4人、市販のエサをダンボールごとえっちらおっちら運び、イカダに着くなりダンゴ投入、釣り開始。
今日こそ、チヌが釣れるよね、だって堂の浦だもんね、ウフフ。
ワクワク感たっぷりでアタリを待つ。
アタリを待つ…。
アタリがない。
時々、船頭さんが声をかけてくれる。
「釣れたー!?」
「釣れません・・・。」
このやり取りを何回繰り返しただろう。
結局この日は、スロットに初めて行って見よう見真似でやっていたらすぐにリーチがかかってお隣のプロっぽい人に「押してくれますか」とお願いしたら見事にそろって大ラッキー!(実体験です)ぐらいのマグレで30cmのマダイが釣れた他は、サビキでアジ、チョイ投げでキスという釣果。

ふぅー、堂の浦でも釣れないもんやねぇ。
なんてつぶやきながら帰って、船頭さんにお支払いをしている時、乗船するときに抱いた疑問をぶつけてみた。
「あのー、ダンゴやエサって、あのタライに入ってみなさんがもっていたヤツ、あれって、やっぱり市販のものよりもよく釣れるんですか?」
「当然。全然ちがうよ。」
「やっぱり。そうですか…。」
「チヌ釣りは何回目?」
「はぁ、3回、いや4回ぐらい?(だったかな・・・?)」
「釣れたこと、ある?」
「いえ…(全く)」
「残念やけど、今まで覚えたことは全部忘れて、イチから始めた方がええよ。チヌ釣りになってない。まず、魚が集まってないわ。それに、チヌのアタリってこんなんやから(高橋船頭、人差し指を上下に軽くピクピク)」
「!!!!」

魚がいないから釣れないのだろうな、とは思っていた。しかし、堂の浦全体にいないのであって、我々のイカダの下だけにいないのではないと思っていた。それに、チヌのアタリってもっとすごいヒキがあって、ガコーンって落ち込むぐらいだと思っていた。

精鋭(だとカン違いしていた)4人が集結し、船頭の言葉に耳を傾ける。
「穂先はこれぐらいしか動かない」
とわざわざ竿を持ってきてくれて、アタリの動きを見せてくれたのだが、その動きにも驚いたけれど、竿にまずビックリ。穂先のしなやかさが尋常じゃない。少しの振動でも感じとり、敏感に動くその穂先は、まるでぷるっぷるのプリンのよう(ちょっと違う?)。確かに、これならどんな小さなアタリでも反応してくれそう。
さらに、ハリスも今まで我々が使っていたものよりうんと細いし、ハリもずいぶん小さい。
「ハリスは1号、針も1号でいいよ」
「えー、チヌって引きが強いんじゃないの!?こんなんで大丈夫!?」
と全員が心に思ったけれど、口にはせず。
ダンゴはもちろん、竿もリールも仕掛けも全然違う。
タイのコンビニで「日本茶がある!」と喜んでペットボトルを買って、勢い良く飲んだらめっちゃ甘かった…ぐらいのカルチャーショックを受けながら、しばし高橋船頭の話を聞いていたら
「イチからやるんやったら、教えよか。道具も貸すし。」
「はい!!」
まさにふたつ返事。
さらには
「俺が教えて、釣れなかった人はいない。この前も始めてチヌ釣りするっていう子を教えたけど、釣ってたわ」
はい?なんですと?絶対釣れるんですか?
これで釣れない釣り師から卒業できる!
もう気分は競馬の入れ込み馬のように興奮気味。
7月の連休にもう一度来る予定をしていたので、すぐさま
「7月18日の土曜日、お願いします!道具も何もかもかしてください!!」
ということで、秘密(でもないけど)の特訓が決定したのです。

〜VOL,2へ続く〜

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