末吉
正史さん ・・・平成12年4月5日・・・
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高松市 末吉 正史 「潮遊会」
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2000/04/05
(細川渡船常連)
私のホームグランドは鳴門市堂ノ浦だが、チヌのシーズンにはまだ早い。
しかし、どうしてもチヌの顔を 拝みたい。
そこで一足早い乗っこみチヌを狙いに、2月中句から高知県須崎市宇佐へと足を運んだ。
山桜の咲く季節が、乗込みチヌの本番と高橋渡船に聞いた。
ここの1番船は11人乗りの船、午前6時発の為3月26日(日)の予約を一週間前にした。
私を含め4人、3月25日午後9時に高松を出発し高知へと心弾ませ車を走らせた。
途中、コンビニエンスストアーで昼の弁当、ジュース、カップラーメンを購入。
仁淀川大橋の手前にある24時間営業の釣具店に立ち寄ることにした。
そこでは、マキエの素となる荒びきサナギ1袋(2.2kg)集魚材2袋(イカダ大チヌ)、粉末オカラ(2kg)
海砂2袋を購入。また車を事務所へと走らせ、26日午前1時過ぎに着いた。先に荷物を船に積み込み
仮眠所に行き、目覚ましを午前5時にセットし寝た。が、気持ちが釣りにはやり、さほど寝られなかった。
そうこうして居る内に事務所(仮眠所)に船頭さんが来て挨拶。渡船専用の撒き餌の素1袋(8kg)を買い、一番船に乗り込んだ。
沖のイカダへと向かう。イカダは3連結になっている。着いたのは、中央にある屋根付きの新しい大きめのイカダだった。
東側には小さめのイカダ、西側にはトイレ付きのイカダ。私は東側の小さめの方、座は南側の陸向き、友人1人は西側の沖向き、
あと二人は私の隣へと並んだ。さぁ、準備をしよう。
まず、タライ(オケ)にダンゴの素となる材料を移し、海水と混ぜ合わす。その中にサナギをめいっぱい、
集魚材、アミエビ、オカラの順で入れて練った。固さは少し柔らかめ。
ダンゴの大きさはソフトボールより少し大きめ、中にシラサエビを包み3,4個足元へ落とし込んだ。
さて、自作の竿に・・・。仕掛けは道糸ハリス共に0.8号、ハリはチヌ針1号とした。餌はボケを付けてダンゴに包み落としたが底に着かない。
途中で割れたのだ。水深が20m以上、ダンゴが軽いのか?
そこで、赤土を少し増やし重さを出す為、海砂を加えて再度練った。
1〜2時間、アタリが無い。北西の風がゆっくりと吹き出した。まだチヌのアタリは無い。
ダンゴの中にシラサエビ5〜10匹包んで続けて落とし込む。風は段々強くなり、山の木は揺れる、イカダは左右に大きく揺れる。
それからどの位経っただろうか、約1時間半位だろうと思う。やっと穂先に変化が・・・。
暫く穂先に集中して見たが、後の変化が無い。さっきのは間違いなのか?
もう一度ダンゴを投入、ダンゴが底に着いた。
糸の張り加減を調整・・・、アッ、ダンゴを突ついている、そんなアタリが、先程の穂先の変化は間違いじゃなかったのだ。
ダンゴが割れた、糸をほんわりゆっくりと送り込む。チョンチョンと小さいアタリが・・・。
餌がボケだから早合わせをしないようにじっくり、穂先とにらめっこしながらアタリを待った。
しかし、本アタリが来ない。潮の流れは西から東だ。
もう一度、ゆっくり潮に乗せて送り込んだ。
そのの瞬間、アタリが穂先が5ミリ程迎え込まれているではないか!さっと竿を上げて合わせた。
手元に重さを感じた。リールを巻く、水深が有るので慎重になった。
一回目の締め込みに耐えた。ヤッタァ チヌだ!慌てるな、はやる気持ちを抑え慎重に慎重にやり取りし2回目の締め込みを無事かわした。
最後の締め込み、ついにチヌの姿を捕らえた。玉網で取り込んだ。
成功!上げてみると40cm以上の良型のチヌだ。チヌの姿を拝め、なおかつ大きさも有る程度納得した。
さて、もう一匹釣ろう とダンゴを投入。また きたきた。焦らずゆっくり待つ、アタリだ!大きく合わせた、乗った。
リールを巻きポンピングしながらやり取り。しまった!ばらしてしまった、喰いがあまかったのか針が外れてしまった。
その後アタリが全然と言っていい位、ピタッっと止んでしまった。
焦る自分がわかる。落ち着かなければ・・・。
落ち着け 落ち着け と自分自身に言い聞かせながら、ダンゴを投入。シラサエビとアミエビに混ぜてダンゴを入れた。
風はますます強く、ゴォーゴォーと吹いている。白波もたっている。
気分転換の為、昼寝を取ったがやはり気になる。潮の状況もまだ悪い。
そこで、ソフトボール以上の大きさのダンゴを4、5個足元に投入し、昼食を取った。
10〜20分で食べ、元の座に戻った瞬間、突然隣に座って居る友人が、「ウワァ、きたきた 何かいのぉ、チヌかぁ?」と歓声をあげた。
すごく真剣にやり取りして居る。見ると竿は大きく曲がり、手元も重そうだ。姿が見えた、チヌじゃなかったけど良型の真鯛。
玉網を持って行きすくってあげた。
また、気を取り直してダンゴを・・・。風もまだ強い、私の竿には変化が無い。
潮の流れが変わってきたぞ。東から西へとなったのだ。潮の動きと共に錘も換えた。2Bから3Bへと。
風が余りにも強いから、穂先を落ち着かせる為だ。ダンゴは暫く投入し続けた。
ン?何かが突ついているぞ。
ゆっくり糸を送るが、駄目だ。潮と風がマッチしない。糸がふけて釣り辛い。3Bの錘の上に小さめのジンタンシズを追加してみた。
午後3時過ぎだった、アタリがやっと来た。時合いの時が来たようだ。
きた、きた!大きく合わせた、竿が曲がる、重いぞ、しまった!イカダのロープに巻き付いた。
クソー!ばらした、悔しい。
再度、挑戦。
ダンゴが底から離れた。アタリだ、合わせた、竿に乗った、今度こそ釣ってみせるぞ!
いくぞ、まってろ、ほら、無事に2匹目GET!サイズは37〜38cm。まぁまぁかな?
さぁ、もう一匹頑張るぞ。しかし、アタリはあるのに竿に乗らない。
喰い込みがあまく、針はずれになってしまう。5〜6回もそれだ、何とかしないと・・・。
時間も無くなってきている、焦る、どうすればいいのか考えろ。
そうだ、目先を変えよう。餌も撒き餌と同じシラサエビにしてみよう。そして、ダンゴの中のシラサエビも増やしてやってみよう。
思った通り大きなアタリがきた。素早く掛け合わせた。
乗ったぞ!いけぇ、これが最後だ、時間がもう無い、4時半、おぉ、やっと3匹目!サイズは前のと同じ位で37〜38cm。
納竿の時間だ。
強風の中、数量、大きさ共に満足しないが、鳴門堂ノ浦ではまだチヌは見られない今、強い引きを味わえた
事で、納得し釣り場を後にし、仲間と共に高松に帰って来た。
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