(平成11年11月23日) きょうは、サヨリをねらいに友達らと,堂ノ浦の細川渡船へ来た。以前、細川渡船の若船頭さんに,冬にはサンマみたいなサヨリが釣れると聞いていたからだ。なんと,そのために昨日竿を買った。渓流竿かハエ竿がいいと教えられたからだ。 仕掛けは,がまかつの渓流竿5,4mでウキはハエウキ,ガン玉3Bに,ハリは袖バリの8号を使った。刺し餌、撒き餌は共に赤アミを使い,今年は特にアジが多いので,撒き餌にヌカを多めに混ぜて使う。 きょうは,細川渡船の御隠居が屋形まで運んで行ってくれた。船には,真ん中にでっかい玉網があるが「何をすくうんだろう。」後で,この玉網の世話になるとは,その時には考えもしなかった。 しかし,この堂ノ浦で日の出間際の出航は,いつも気持ちがいい。19号の屋形に降ろしてくれた。ここは潮通しがよいところだ。屋形に降りるときに「サヨリは潮下を釣れ」と御隠居から貴重なアドバイスをもらった。さっそく撒き餌を開始する。すると3分もしないうちに小アジがわくこと,わくこと。すかさず,仕掛けを用意し釣り始めるも小アジばかり。精一杯竿をのばし,アジの周りを釣ってもアジぱかり。 そこで,小アジをエサにヒラメねらいの竿を3本出す。その間にアジの大群はどこかに消えていた。またも撒き餌を始める。するとアジは少し減っていて,それにイワシが混ざっていた。 アジやイワシの潮下を釣り始める。するとウキがコッンと一気に海中にはいる。気持ちの良いアタリだ。すかさずあわせる。きちんと針掛かりして,あがってきたのは30cm級のサヨリ。これが”サンマ”だ。20cm級のと比べると太さが全然違う。本当にこんな奴がいるんだ。きょうは,10本釣れればいいやなどと思い,次を狙う。そのあとは,アジとイワシばかり。たまにサヨリは釣れるが20cm級のものばかりだ。”サンマ”はどこいった。 ふっと,ヒラメの竿に動きがないかみた。ない。昨年、若船頭がヒラメの呑ませ釣りは,アジよりイワシがいいと教えてくれた。その時は,アジしか釣れずチャレンジできなかったがきょうは,イワシが釣れている。エサのアジに退席してもらい少し鱗がハゲかけ弱々しいイワシに激を飛ばし,ハリをイワシの背にかける。 仕掛けを底に降ろし,錘で底をたたくと,コツンとアタリがあった。少し送り込むとゴッン,ゴッンと竿を絞り込むアタリがあった。 ヒラメ”40”とよくいわれるのは,アタリがあってから40数えるくらいの,遅合わせだ。けれど,もう掛かっていると思い,ヒラメ”5”ぐらいであわせる。 竿がもっていかれそうな,強いしめこみ。あわてて,リールをフリーにする。止まったところで,ボンピングしようとするが竿がバス用の1.5mなのでしなりがない。魚に抵抗できない。仕方なく,糸を出しゆっくり,やり取りをくり返すと4,5回目で浮いてきた。 テニスボールでも一呑みにするくらいの大きな口を開け,全身をゆっくり波打たせながら,狙いのヒラメが姿を見せた。いままで,釣ったことのある40cmクラスより一回りは大きい。困ったことにタモがない。 私の玉枠は25cm,友人の玉枠は30cm弱,焦りが出てきた頭のなかで,水面のヒラメと玉網の寸法を計算するが,どう計算しても,玉網にはおさまらない。 それでも一度はすくってみるが,入らず。一気に底へ走っていった。再び水面に浮かせタオルを手に巻き,ロにつっこみ引き上げようかと思った。 その時,御隠居の船が見えた。孤島に流された漂流者のように大声を出し,手を振った。ヒラメも弱ってきて,じっとしているので船を待った。船の真ん中に掛かっているデッカイ玉網を貸してくれ無事,取りこめた。計ると58cmだった。 それからは,友人たち3人とせっせとイワシを釣り、ヒラメ狙いになった。イワシのほうが喰いはよいようだが,すぐに死んでしまう。それからも,サヨリを狙うが20cm級ばかりだった。 昼に,友人がサヨリとイワシを刺身にしてくれ食べた。うまい。寿司屋でも,こんなサヨリの刺身は見たことがない。 午後もサヨリは小さかった。友人は45cmと40cmのヒラメをイワシとアジで釣り上げた。 きょうは,”サンマ”は一匹だったが,他の屋形では好調だった所もあったようだ。昨年も,水温が低下してくるとアジがいなくなり,大きなサヨリが釣れていた。これから,”サンマ”が期待できるのではないか。
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