東田昌樹氏の「障害者を理解する授業の記録」の修正追試
藤﨑富実子（法則化南国港ｆｒｅｅ－ｗａｙ）
道徳「オトちゃんルール」・車いす体験の学習の後に行った授業です。
障害がある人の生き方より「障害は、不便であるが不幸ではない」という事を学ぶことができます
発問１．車いす体験をして、一番心に感じたことは、どんなことですか。
（段差・階段などの不便さ、心細さ、声をかけてもらうことのうれしさが多かった）
発問２．中心発問
みんなは、乙武さんをかわいそうと言ったけど、障害がある人は、かわいそうで不幸なのでしょうか？
不幸だ思う人はＡ、不幸ではないと思う人はＢ、わからないという人はＣとノートに書き理由も書きましょう。時間は、2分間です。
（自分の意見を伝え合い、いろいろな考え方があることを知り、自分の考えを見つめていくようにした）
発問３．階段や段差が困るというけれど、どうしたら、よいでしょうか。
また、外に行くと車いすが汚れるのは、どうしたらよいのでしょうか。
（スロープやエレベーター、複数の車いすなどの施設面と人の手による手助けの両方が必要であるという意見が出る）
説明．こちらを見てください。（以下の写真を見せながら説明をしていく。パワーポイントのスライドショーで、6分程度。ＮＨＫのＨＰ「きらっと生きる」より作成。著作権の関係でここには掲載できませんので、すみません。）
スライド１．この絵は、どんな人が書いたと思いますか？
足立巌さんという画家です。11歳の時、高圧線に触れて、両手を切断しました。それで、口に筆を加えて絵を描いています。目の見えない友人にも絵を楽しんでもらいたいと、触ると何が描かれているかわかるように工夫した絵もあります。
スライド２．レーナ・マリアさんは、生まれた時両手がありませんでした。左足は、半分しかありませんでした。小さい頃から電子オルガンを習ったり、絵を描いたり、縫い物をしたりと全部右足でしていました。パラリンピックでは、水泳選手として活躍しました。車も運転します。現在美しい声で世界各国でコンサートを続けるスウェーデンのｊ女性シンガーです。
スライド３．清水哲さんは、1984年、夏の甲子園で、桑田・清原選手と共に注目を集めたホームランバッターです。大学1年の時、野球の試合中にけがをし、首の骨を損傷しました。手と足が不自由になり、車いすの生活をしています。今、巨人軍の清原選手たちもＰＬ学園高校の後輩として応援してくれています。現在は、野球チームの監督としてがんばっています。
スライド４．田中浩二さんは、交通事故にあい、左足を切断しました。今は、義足で暮らしています。床の上に座ったままプレーする「シッティングバレーと普通のバレーボールを両方楽しんでいます。仕事も、事故に遭う前と変わらず続けています。家族も持ち、女の子が生まれました。
スライド５．田島隆宏さんは、写真家です。地上50ｃｍの世界を写真に撮っています。手と足が不自由なので改良したカメラわりばしをつけてピントを合わせ、舌でシャッターを押します。初めて撮ったのは、施設で暮らす仲間の足の写真です。今は、珍しい昆虫の写真や人物などを写し続けています。
スライド６．お医者さんのたまご、熊谷晋一郎さんです。車いすの生活を続けています。以前は、障害のある人は、医者の資格は取れないという決まりがあったのですが、2000年に無くされて、今は、資格が取れるようになりました。熊谷さんは、18歳で東大に入学し、一人暮らしをして『これで生きていける』と実感したそうです。現在赤ちゃんから中学生までの100人ほどの子どもたちを診察しているそうです。
スライド７．中谷まゆみさんは、車いすのダンサーです。また、ダンス教室の先生でもあります。まゆみ劇団を作り、活動しています。それぞれ、障害の状態によって動きが違ってくるので、それぞれに合った体の動きを全員で考えていきます。みんな、一生懸命で夢に向かってがんばっています。
スライド８．車いすラグビーチームで活躍している人もいます。車いすラグビーは、専用の車いすで激しくぶつかり合うスポーツです。攻撃用の車いす、守備用の車いすとつくりが違います。車いすラグビーの本場ニュージーランドにも短期留学し、パラリンピックの代表選手めざしてがんばっています。
指示１．今日の学習で感じたことや考えたことを書きましょう。（書いた人から発表していく）
指示２．最後にこちらを見てください。（提示）
「障害は、不便です。しかし、不幸ではありません。－ヘレン・ケラー－」
終わります。