「お灸をすえる」といえば何か悪い事をした罰としてのイメージしか浮かばない人が多いでしょうね。

幸か不幸か私は祖父の代からの鍼灸家に生まれました。
ですから小さいころより病気になっても医師に罹ることは余程でない限りありませんでした。
友達が病気の時にする注射や薬の話が羨ましいほどでした。
中学3年の時、高校受験を控えたので、手術を要する虫垂炎でさえお灸で治してしまいました。この四国の地では古来よりお灸治療が盛んな地です。
四国八十八箇所参りで有名な弘法大師(空海)の伝承?とされる灸法が各所に残っています。元来、東洋医学は経験医学です。
古代中国より3000年に及ぶ経験の蓄積から医学理論と治療法が導きだされた医術の集大成なのです。

逆に考えると、効果のない医療手段がこの科学万能?の現代に至るも、人々に支持され存続し得るはずがないでしょう。



宝栄の灸

 鳴門市撫養町黒崎の地で、現代医療が未だ充実していなかった1925年、祖父、山田宝栄が40歳の時大病を患い、そのとき鍼灸治療で治していただいた、杢十(もくじゅう)先生に、それまでの仕事、刺繍師を廃し鍼灸師を目指して師事したことから、我が家の鍼灸家業が始まったと聞いています。以来一族が輩出した鍼灸師は9人。
現在鍼灸三代目は私と、神戸三宮で又従兄弟が継いでおります。
「宝栄の灸」は祖父宝栄が師匠から継いだ灸法に創意工夫を加え編み出した灸法なので、患者さんからは「宝栄さんの灸」と親しまれ、その後、祖父「宝栄」40年、父「吉春」55年、私「喜吉」30年、のべ125年と三代にわたり我が家に伝えられ、その長い臨床経験と実績は何物にも代え難い貴重なものだと自負しています。
  宝栄の灸はどんな書物にも載っていません。既存のツボにかかわらない家伝の灸治療法なので、他の治療家が使わない独特の灸ツボと診断法法が特徴です。
 「宝栄の灸」は、直接灸なのでゴマ粒大のモグサを一つのツボに、3〜7回、直接皮膚にすえます。お灸の治療効果は、正しいツボ、良質の艾の燃える熱刺激、灸痕にできる免疫物質の三重の働きによって最大限に発揮されます。ですから、温灸よりも直接灸の方が治療効果がより高いのです。
 また灸ツボの位置から特に、肝臓病、心臓病などの各種内臓疾患に効果が高いのですが、腰痛、神経痛、膝関節炎など運動器疾患にも不思議なほど良く効きます。

     家伝灸の適応症  扁桃腺炎の名灸   



山田鍼灸の家伝灸の効果が特に大きい代表的な疾患

内臓病一切(特に肝臓病 心臓病 喘息 胃腸病 泌尿器系病など)
婦人科一切(特に不妊症 子宮内膜症 流産癖 更年期障害など)
心身症(特に自律神経失調症 不眠症 パニック障害など)
各種アレルギー性疾患
痔疾 扁桃腺炎 鼻疾患 夜尿症 
慢性腰痛 神経痛 膝関節炎 五十肩 テニス肘などスポール障害
癌疾患の延命と症状の緩解 
原因不明の難病など 

その他の疾患にも大きい効果が望めます
ご相談ください

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扁桃腺炎のお灸

一般には高熱を伴う疾患にはお灸は禁忌とされています
しかし、実際にはインフルエンザ、一般的風邪の高熱など
非常にお灸が効果的です。(経験豊かな治療家が行った場合のみ)

特に、高熱の続く扁桃腺炎の治療には目を見張るものがあります。
年に何度も扁桃腺炎に悩まされている小児を持つご家族は大変です。

扁桃腺のお灸治療は小児の場合(3歳位から12歳位まで)
ほとんどが1回(1日)の治療で終わります。
そして約90パーセントの小児がお灸治療後、
一生扁桃腺炎に悩まされることがなくなります。
ただ、扁桃腺炎による高熱に犯されているときでしか
お灸治療はできません(灸治療のツボが現れないので)
治療後は早ければ2.3時間で平熱に戻ります。
遅くとも半日、或いは一晩で回復します。
それは誠に神妙と、治療をするたび感じています。

大きさはゴマ粒の半分ほどですが、2ヶ所のツボに
直接灸を15壮すえますのでかなり熱いです。
灸痕も約1ヶ月ほど目立ちますが一生は残りません。
わずか時間にして5分ほどです。
少々荒療治ですが
それで高熱の我が子を抱えて夜な夜な医院に走る
辛苦から開放されるのです。

成人に近づくほど、一度きりとはいかなくなります。
高熱は同じくすぐに引きますが
一生再発しないためには3〜5回のお灸治療が必要です。

鬼手仏心、思い切りも時には必要です。

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