3月30日(火)雨
N田医師も引っ越してきた。また、四万川診療所のM野所長も赴任してこられ、既に引っ越してきているM場医師とともに4月からの医師スタッフが全員そろったことになる。医師異動の時期は患者さんも遠慮がちで病院に来ない。昨日も今日も診察がガラガラである。このままでは、病院が潰れてしまうのではないかと心配する。
3月26日(金)曇り
今日は、梼原病院の歓送迎会の日である。M豊総合病院に後期研修にでるS田医師、Kぼかわ病院に転勤にでるK川医師の送別、また保健福祉支援センターに籍をうつすT倉婦長などなどの送別が盛大に行われた。私としては、まさに両手のロケットパンチを出してしまったマジンガーZの心境である。4月からが心配である。
3月25日(木)
初めて人間ドックというところに行った。高知県では結構有名なK知検診クリニックである。我々、市町村職員は無料で受けれるのである。
まず、異様なのが看護婦さんがいっぱい居るのだが、むやみにミニスカートをはいているのである。しかも愛想が非常によろしい。ところが駐車場のおやじと放射線技師は不愛想である。これはどこも一緒か。初めてバリウムを飲んだ。腹臥位二重造影の時、頭低位にされるのだがすんごい角度をつけられて落下しそうになった。バリウムは結構おいしかった。ついでに発泡剤も結構いける。胃透視後に満腹のところに糖負荷試験でブドウ糖ジュースを飲まされるのだが結構美味しいので一気をしてしまい、飲めずに苦しんでいるおばちゃんたちをごぼう抜きした。
診察医にはこっちが医者であることがばれているため、気を使うようである。胃透視の写真なんかは自分で読影しますか?などと言われる。ビリルビンが1.9とちょっと高いですねと言われる。まあ、ご自分でフォローして下さいと言われる。ビリルビン1.9というのは正常上限であり、あんまり気にしなくて良いのであろうが、そんなに言われると気になるなあ。ビリルビンが上昇するといわゆる黄疸になるわけである。膵癌とか胆管癌とか総胆管結石とか胆汁の流れを塞ぐような病気があるとビリルビンが上昇する。この場合、白い大便がでる事が多い。夕方、トイレに行き、びっくりする。し、白い便が出た。すわ、閉塞性黄疸か??よく考えると今朝飲んだバリウムだった。
3月24日(水)曇り
2週間前にも書いたが、2000年問題が病院で勃発している。画像伝送装置は1台につき80万円(受け手側もあわせて160万円)との見積もりを出された。ところが、今日この問題がほぼ解決した。ネットワークでもう一台iMACを増やすことになり、iMAC+メモリ64MB増設+エプソンのレーザープリンタLP800+CD-RW+コンピュータラック+ネットワーク工事で42万円の買い物を画像伝送の業者からする予定であった。この買い物の中にバージョンアップ料金を含めるようになった。42万円の中に160万円???よくわからんが、ともかく、新たな出費なしにバージョンアップが出来るわけである。儲けたような気がする。この不景気の世の中であるから、2000年問題に託けて利益を上げようとする業者は多く、私の聞いた話では、レセプトコンピュータのバージョンアップが1600万円を請求されたものの、内科部長が業者を怒鳴り散らし0円にしたという病院もあるそうである。素直に金を出すと損をする。当院にも2000年問題対策委員会を設立することにしたが、基本姿勢は「たかだか数年で使用不能になるような不良品を売りつけたメーカーの方が悪いのであるから当然タダで交換するべきである。」という作戦にした。
3月23日(火)曇り
県職員の人事異動が発表になった。今回のおどろき桃の木は、県立中央病院内科M田部長が県立安芸病院の院長に栄転されることである。県立安芸病院の院長はU都宮先生であったが、まさか交代するとは思っていなかった。一昨年U路村診療所にいたO谷K太医師(旧姓I上)はU都宮院長とはバックファイヤーな関係になった。O谷K太医師は今年再びU路村診療所に赴任することが決まっており、彼がこのニュースにどんな反応を示すのか非常に興味深い。現在、O谷K太医師はシンガポールに新婚旅行に出かけているため、まだこのニュースを知らない。
3月22日(月)晴れ
病院に朝行く。今日は当直ではないが、ある患者さんと約束があったためである。ところが、病棟でH谷医師の患者さんが容態急変。H谷先生にアドバイスをしたのち、約束の患者さんの処置をしていると、救急車で交通事故の中学生が搬入されてきた。重傷で緊急に転院となり、その手伝いをする。午後からJ明検査技師が休みの間にメチャメチャになっている検査室の後始末をする。通りがかりの患者さんに胃カメラの予約を依頼され、また、もう一人患者さんが御指名でやってくる。結局、体が空いたのが午後4時である。出張から帰ったらこんなものである。
3月19日(金)曇り時々雨
4時半に起床し、保健福祉支援センターO崎所長と高知空港に向かう。始発の東京行きの飛行機に乗る。午後から国保保健福祉総合施設長等会議に出席するためである。時間があったので、農林水産省にでかけ、大臣官房で勤務する梼原町役場OBのA山さんに会いに行く。国の中枢で働く人の大変さを聞き、これは人間業ではないと感心する。
センター長会議では、M豊総合病院歯科K村先生とお知り合いになり、著作本を頂いてしまう。また、宮崎県S郷村健康管理センターK丸所長、M菱総研F井氏など久しぶりお会いする方とも情報交換する。この会に来ると人脈が広がる。
懇親会を切り上げて、銀座に向かう。高知県立中央病院から半年間の研修に来ているK岡看護婦と食事の約束をしていた。彼女は、実は梼原町の出身であり、お爺さんもお婆さんもお母さんもお父さんもお義兄さんもお姉さんも伯母さん知っている。研修の苦労話を聞きながら、県立中央病院を退職して梼原病院に勤務してというお願いをしてみたが、当分帰ってくれそうにない。口説き落とせんかった。
3月18日(木)曇り
今朝は午前5時半にモーニングコールがある。身障者療護施設の患者さんが急変したとのですぐ来て欲しいとのこと。この患者さんは昨年、私が胃瘻を作った方であった。車を飛ばして施設に向かった。施設に着くと部屋はもぬけの空。行き違いになったらしい。慌てて、病院へとんぼ返り。ひー。
午前中は検査・病棟・デイサービスへと飛び回り、午後からは往診に出かけ、帰ってきてから日吉村に胃瘻造設2件の手伝いに行く。
日吉村から帰ってきて、空いた時間で町長のところへ。1時間、協議をしたのち、そのまま、役場幹部の年度末慰労会に出席。30分で退席し、梼原病院・日吉診療所の交流会件A雲所長送別会に出席。夜中まで呑み、語る。家に帰り寝る。翌朝午前4時半起床で東京出張予定。ひー。
3月17日(水)晴れ
昨日、閉塞性黄疸の患者さんがやってきた。久しぶりにPTCD(経皮経肝胆管ドレナージ;体表から肝臓を通して内部の胆管にチューブを留置して内容を体外に出す手技)である。最近、IVR手技を必要とする患者さんがいなくて、ポイント制で参加資格を得る年末恒例M田S二郎先生邸でのクエパーチーの参加が危ぶまれていた。胆管が細く、一回目はうまく入らなかったが、二回目で無事成功。ん-ばっちぐー。
3月13日(土)曇り時々雨
今日は、J治医科大学の高知県人会の勉強会があり高知市まで出かけた。色々な情報交換をした。今年限りで離れていく先生たちとも話をした。ちょっとさびしかった。
3月11日(木)曇り
当院で使用している画像伝送装置の輸入元の会社から2人の係員がやってきた。「2000年問題で・・」とのことで直接やってくることの話を聞いた段階で、おそらく金を要求する気だろうと思っていたら、その通りであった。それで、いくらかかるの?と聞いたら、80万円!!とのこと。それもソフトのみのアップグレードであり、最新版にまで変えようとすると本体のマッキントッシュも変更するため、相当の出費が予想される。そもそも、ソフトのアップグレードの値段などいい加減なものである。まあ、リースになっているので、リース会社とも話をしなければいけないのだろうが・・
実は、マッキントッシュの日付設定を20年戻して、来年を1980年にするとあと20年は問題なく使えるのである。騙されたような気がする。そもそも、3年ですぐ使えなくなるような欠陥ソフトを売った方も悪いのだ。なるべく値切ろう。
3月9日(火)雨
県立中央病院に電話した。昨日、総胆管結石の患者さんを緊急で送り、その結果を聞くためであった。消化器科へ繋いでもらう。顔見知りのS竹看護婦さんが出たので、「I上先生呼んでくれる?」と聞いたら、「ああ、O谷先生ですね。」という。昨年12月のクエパーチーで発覚した驚愕の事実が現実のものになったことを悟った。
3月8日(月)曇り
3月23日、有名な薬Bイアグラ(Fァイザー製薬)の商品説明会をすることが決まっていた。しかし、その日に、S田医師、K川医師を含む役場退職者の送別会が行われることが決定した。妙な盛り上がりを見せていた、Bイアグラ説明会だが、Fァイザー製薬さん、その日は不能になってしまったよ。それとも町長の前でやってみようか?
3月5日(金)曇り
身体障害者療護施設に診察に行った。毎週、定期診察に行っているのだが、ここの方々がなかなか個性的な方が多く、看護婦、寮母も手を焼いている人が少なくない。さて、今日の困ったちゃんは、顔に湿疹の出ている方。本人が気にしすぎてカリカリ掻くのが良くないことは誰の目にも明らか。お薬にも一通りの理屈があり、副作用が問題で乱用して欲しくないステロイドホルモン剤を使いたがる。看護婦が説明してもなかなか理解してもらえない。看護婦から何とかしてくれと頼まれる。そこで私の患者さんへの説明。「○○さん、この薬は非常にきつーい薬なんです。確かに効きますが、使いすぎるとよくありません。もし効果があったとしても一ヶ月までしか使ってはいけません。」ここまで患者さんも納得する。さらに、「万が一、効果がなくっても、漫然と使い続けるべきではありません。そうすると効果がないばかりか副作用が出てきます。ですから、一ヶ月で効果がなければ中止しましょう。」と言う。患者さんは十分納得したと言って診察室を出て行かれた。患者さんが居なくなってから、看護婦さんが、「先生、それって結局どうなっても一ヶ月後に中止するってことになりませんか?」と言った。まあ、わかりやすく言えばそうですねぇ。簡単なことを難しく言って患者さんに納得して頂くのもムンテラマイシンの威力なのであーる。(注・ムンテラはムントテラピーを省略したもの、ムントとはドイツ語で口の意味、テラピーはドイツ語で治療の意味であり、「言葉による治療」という事になります。・・・マイシンは抗生物質などの名称に使われる接尾語?です。我々は一番効く薬はムンテラであるという時にムンテラマイシン(ムンテラの薬)という造語を使っております。)
3月4日(木)曇りのち雨
梼原町南部の松原地区で葬式が続いている。地元の人々も一体どうしたの?と言うほどである。松原地区は人口400人程度の集落で、高齢化率は35%を越え、小学校はこの3月で休校になる過疎の地区である。毎年、10人程度の方がお亡くなりになるのであるが、今年は昨日までに既に5人の方が亡くなられている。家族に見守られて天寿を全うされた方もいたが、残念なのは若い人の事故死である。例年にない勢いに、その原因は診療所の医師にあるのでは?という囁きも聞かれる。そう、この5人の方の死亡診断書は全員、S田Y紀子医師が書いているのである。診療所H岡事務長ですら、お祓いをしてもらって下さい、とS田Y紀子医師に勧める始末。本日、S田Y紀子医師が梼原病院で当直をしていると松原地区から連絡が入り、急患が運び込まれてくるとのこと。ところが、この患者さんが病院に到着したときには、すでに息を引き取られており、S田Y紀子医師は6人目の死亡診断書を書くことなってしまった。やはり、お祓いが必要か??
3月1日(月)曇り
S田Y紀子医師がSONYのVAIOを購入した。彼女はWindowsもDOS/Vもわからない人なのである。起動はしたものの終了の仕方がわからない。タスクバーにある「スタート」ボタンから「Windowsの終了」を選択すればいいのであるが、彼女の理論によると「ここは、スタートボタンだから、終了するときには触ってはいけない。もし触るととんでもないことになってしまうかも知れない。」とのことである。さらに、Macを使っていた彼女はFDをドライブに入れたらデスクトップにFDのアイコンが現れると信じて疑わず、「このコンピュータは壊れている。」と思っていた。彼女は引っ越しの際にテレビのアンテナ端子への接続が出来ず、また、ビデオの予約録画もできないらしい。こんな人がVAIOを購入してもいいのだろうか。いや良いはずがない。VAIOが可哀想である。彼女がFDのアイコンがデスクトップに出ないのでコンピュータが壊れていると言ったときに、「その通り、壊れているから、捨ててしまいなさい。」と言ったが、私が拾って使うことを見抜いてか、言うとおりにしない。先輩の言うことを聞かないとは失礼な奴っ!