映画「東京オリンピック」(1980年5月)


映画「東京オリンピック」は、1965年制作の日本映画です。
監督は市川崑。
1964年に開催された東京オリンピックの記録映画ですが、単なる競技の記録ではなく、人間性に焦点をあてた感動作です。

私は、東京オリンピック自体はほとんど記憶にありませんが(当時まだ6歳)、この映画を見たときの感動が忘れられず、1980年5月5日にテレビで放映されるというので、また見たわけです。
このときは一心不乱なクリスチャンでしたから、以下のような文章を書き残しました。

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5日の夜、東宝の映画「東京オリンピック」を見た。
どうしても、アベベと円谷が見たかった。それで、9:00〜12:00まで親の迷惑を顧みずにしっかり見た。
11時過ぎになってやっとマラソンが始まった。42.195q。

前回のオリンピックの覇者アベベは走る。ひたすら走る。一心に走る。
一分近いと思われるスローモーションがアベベの表情をとらえる。
ゴールに向かってひたすら走るアベベ。

はりがねのようなするどい足。表情は少しも変わらない。
彼には走ること、そしてその後にあるゴール、そして受けるべき栄冠のことしか頭にないのであろう!
ひたすら走るアベベ・・・(ピリピ3:13,14)

最後のランナーの後には、落伍者収容バスが走る。
よろめくランナー、横腹をおさえすわりこむランナー。(ローマ11:22)

5qごとに、水を含んだスポンジと飲物がおかれている。
走りながらスポンジの水を口に入れ、頭からしぼりおとすアベベ。

疲れ切った足取りでやってきて、飲物を3杯も飲むランナー。すわりこんでしまうランナー。
足どりは重い。気力も失せている。(ルカ14:29,30)

ゴールは近づく。
独走態勢のアベベ。スタート時と変わらぬ足どり。ゴール!
日毎の訓練、自制が彼に栄冠をもたらした。(コリントT 9:24,25)

円谷が来る。10m後にランナーが!
競技場内で彼は抜かれた!(マタイ19:30)

46人中36人が完走。
びっこをひきつつゴールするランナー。
ゴールの途端、ヘタヘタとすわりこむランナー。
足のうらを赤黒い血で染めて、その痛さに顔をしかめるランナー!(ヘブル12:4)

彼らのゴールには2名の女性がタオルをもって迎える。
ゴールで倒れたものは、すぐにタンカで病院に。(黙7:16,17、21:3〜7)

”あなたがたが受けようとしている苦しみを恐れてはいけない。・・・
死に至るまで忠実でありなさい。
そうすれば、わたしはあなたにいのちの冠を与えよう。”(黙2:10)

               <5月6日よる>