王様の一章

マタイの福音書 二章

しかし、ヘロデは本当にキリストを暗殺する気でいたのでしょうか。なぜなら、彼は博士たちの報告を待つつもりでいたみたいだからです。
残虐非道のヘロデにしては、なんとも間の抜けた処置ではありませんか。

もし私がヘロデなら、博士たちの一行にスパイを送りこみ、ついでに尾行をつけ、とどめにゴルゴ13なみのスナイパーをさしむけるところです。
しかしこんなことは、いらぬおせっかいだし、余計なことなのでしょう。

余計なことと言えば、伝承によると、東方の博士たちは三人で、名前も決まっており、それぞれヨーロッパ、アフリカ、アジアの代表で、白人、黒人、黄色人であったり、また、遅刻しておいてきぼりをくった4人目の博士の物語があったり・・・と、とにかく2000年もの歴史があるものですから、ことに、この感動的なクリスマス・ストーリーには、さまざまなあることないことが装飾されているようであります。

そういえば、写真で見ると、キリスト生誕の場所といわれるところにも、なんだかわけのわからない、キンキラキンの装飾がなされているようです。

ところが、実際の聖書の記事は、なんとシンプルなことでしょうか。
O型の私といたしましては、思わず尾びれ、背びれをつけてみたくなるほどです・・・・・・おっと、いけねえ、いけねえ。

時は今、まさに待降節。装飾を廃したシンプルなクリスマスを待ちのぞむのも、なかなか趣深いことなのではないでしょうか。

次回は「マタイの福音書 3章」